特集

福岡の街をギャラリーに
「まちなかアートギャラリー福岡」開催へ

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■天神と博多をつなぐ

九州新幹線の全線開通や新博多駅ビルの開業など、博多が動きを見せた3月に行われた1回目は、天神と博多をつないで福岡全体を盛り上げようと、「つなぐ」をテーマに開催。日本在住で35歳以下であることを条件に制作アーティストを募集し、選ばれた10組11人が参加した。


天神と博多の街中にアートを展示することで、「アートに興味がない方にも驚きや発見があるイベントにしたい」(同イベント事務局の三好剛平さん)と、福岡市役所(福岡市中央区天神1)前広場の壁面、明治公園(博多区博多駅前3)、キャナルシティ博多(住吉1)など9会場を展示場所に選択。絵画や書、映像など計10作品を展示し、約20日間の開催期間中には公開制作のパフォーマンス、作家による解説や制作裏話などを聞きながら巡る鑑賞ツアーも開催した。


「『素敵なイベント』『いろいろな人の作品が見られるのが良かった』『天神と博多がこんなに近いと思ってなかった』などの声をもらった」という。


■日常にアートの気配を

2回目は11月5日~23日に開催。今回のテーマは「あなたがここで気づくこと」。「自分にとって当たり前と思っていたものは実は当たり前ではないかもしれない」と三好さん。「街の中でアート作品を通じて、気づきのきっかけ作りができれば」という。


今回も作品ジャンルは問わず、10会場10作品程度を予定しているが、「その場所にこの作品がある意味」を踏まえて、事務局が提案する会場を選ぶ選択型と、作家本人が飾りたい場所を選ぶ自由型の2タイプで参加を募る。7月2日・6日・9日には作家を対象にした会場下見ツアーも行う予定で「街歩き感覚で参加してもらい、会場のことを知り、作品の発想を膨らませていただければ」という。


また、今回初の取り組みとして韓国のギャラリーと連携し、釜山を拠点に活動しているアーティストにも参加を依頼。1~2人が参加し、交流事業の開催も予定しているという。


「今は作家が表現できる場が少ない」と三好さん。「街がこういった場を用意し、『作家が元気に表現できる街』という印象を付けることで、活動も活発になり、アートを受け入れる、楽しむ姿勢がある街になるのでは」という。


「このイベントをきっかけに日常の先にアートを気配を感じてもらえれば」と期待を寄せる。



暗いニュースが多い昨今。
こんな時こそ、若いパワーがあふれる色とりどりの街にしていきたい――。





取材・文/編集部 秋吉真由美

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