大丸福岡天神店(福岡市中央区天神1)エルガーラ・パサージュ広場で11月8日、クリスマスツリーの点灯が始まった。
同館では2022年から、海ごみ問題などの環境問題をテーマにしたクリスマスツリーを毎年展開している。今年は「Legacy(レガシー) ~未来に続くいのちの光~」をテーマに、九州・沖縄にある環境省の認定区域「自然共生サイト」に関する取り組みを紹介し、「『自然という遺産』を未来につなぐ活動を広げること」を目指して企画・制作した。自然共生サイトは、環境省が「民間の取り組みなどによって生物多様性の保全が図られている」と認定した区域で、九州・沖縄では現在約40カ所が認定されている。
ツリーの高さは約10メートルで、大分県日田市で森を所有・管理している「田島山業」が森を整えるために間伐した木の角材を組み立てて製作した。同社が管理する日田市の森林地帯は、自然共生サイトに認定されている。ツリーの側面には階段を設け、ツリーの中に入ることができる構造にし、ツリーの周囲は小さな森をイメージして植物と動物のオブジェで装飾した。
オーナメントは、立命館アジア太平洋大学サステイナビリティ観光学部の学生6人が考え、赤色の折り鶴1000羽を飾り付けた。学生たちは事前に佐賀県と大分県にある自然共生サイトを訪問し、取り組みを世界に発信するためのオーナメントとしてデザインを考案。ツリーの横には、学生たちが自然共生サイトを訪れて感じたことなどのコメントや九州・沖縄の自然共生サイトを紹介するパネルを設置する。
ツリーを企画した博多大丸「九州探検隊」のメンバー・箱崎純史さんは「自然共生サイトは身近にあるので、見て自然の大切さを感じてもらえたら。自然を次の世代につないでいく活動の輪を広げていければ」と話す。
点灯時間は10時~23時(最終日は21時まで)。12月25日まで。