特集

キーワードは「エコ」「イエナカ」…
天神の今年のヒット商品は?

  • 0

  •  

■大丸・福岡天神店

◇フィックスポン
胸ポケットに入れるだけの簡単装着で型崩れしないポケットチーフ。クールビズの影響でネクタイをしない人が増えたことから、今春から徐々に注目を集め、売り上げを伸ばしてきた。2月に約200個、1~5月は毎月100個以上の売れ行きで「今年は昨年の約2倍の売り上げを記録した」と紳士服飾部アシスタントバイヤーの横山貴さん。ビジネスシーンで使えるシンプルなもの、パーティーなどでも応用が効く華やかなものなど種類も豊富で「ギフト需要も高い」という。価格は3,675円~。


◇塩麹空揚げ
「夏は暑さと節電の影響から、家庭で揚げものを控える傾向がある」(広報担当の鴨打美紀さん)ことから特に7~9月に売り上げを伸ばした。「1日約15キロ(約450個)売れ、塩麹ブームの盛り上がりに伴い、さらに人気を集めた」という。価格は100g 299円。




dip miso(ディップミソ)
「食べるラー油ブームから、新感覚の調味料が増えた」と鴨打さん。中でも飯塚の「蛭子屋」が手がけた調味料「dip miso」は「トッピング感覚でパンやクラッカー、豆腐やご飯にのせて食べる気軽さとギフトとしても喜ばれるおしゃれなパッケージが人気の要因」という。「外食を控える傾向の今はホームパーティーなどに便利な商品に注目が集まっている」。トリゴボウ、コクトマト、カレーチーズ、アオサの4種で価格は525円。


■三越・福岡天神店

◇清閑院の「祇園饅頭」(左)
◇天神町饅頭
「東日本大震災以降、絆を深める消費動向がライフスタイルとして定着したよう」と広報担当の森山ミキさん。「親しい方と頻繁に顔を合わせる機会を持つ方が増えたのでは」と1個42円の「天神町饅頭」など持参しやすいフィンガースイーツが人気という。「祇園饅頭」(1個74円)は今年秋にオープンし、1カ月半で約5万個の売り上げを記録した。


◇欧グルマンの「もっつあれらちーず味噌漬け」
「『家飲み』が定着し、女子会も自宅で開催するケースが増えたことから、女性がチャレンジしやすいお酒のおつまみの需要が伸びた」という。同商品は、一時生産が追いつかないほどの人気となった。また、フランス・ボルドー市と福岡市の姉妹都市交流30周年の今年は、ワイン関連のイベントが各所で開催。「ワインに合うおつまみとして選ばれたのでは」とも。価格は1,470円。


■岩田屋本店

◇「エネタンポ」
15分間の充電で最大6時間使用できる充電式の湯たんぽ。1回の蓄熱にかかる電気代は約2円。「経済的でコードレスなので、リビングやデスクでも利用しやすい」と森山さん。約1カ月半で約1000個を売り上げ、「節電意識が高まり、今や節電はライフスタイルとして暮らしに根付いているようだ」という。価格は2,480円。


◇「カラットキムチ」

鍋料理などさまざまな料理に入れて使える乾燥キムチ。1カ月で500個売れている人気商品で、「入れるだけでキムチ鍋に早変わり、お湯で戻すだけでキムチになるなど、多様な調理方法が支持されている」という。価格は714円。





◇圧力鍋
「カテゴリー全体で前年より売り上げを伸ばしている」と森山さん。「レンジで使える手軽さから、共働きの夫婦が増え、家事・育児・仕事と忙しい女性にぴったりの『時短グッズ』の需要が伸びている」。価格は5,250円。



■雑貨館インキューブ

◇日食グラス
25年ぶりに日本で見られた5月21日の金環日食。部分日食が見られる予定だった福岡では残念ながら天候に恵まれなかったが、日食グラス(525円)が1カ月で900個の売れ行きを見せるなど、天体グッズが人気を集めた。同店では関連グッズを集めたコーナーを展開し、日食の観察シートを無料配布するなど盛り上がりを見せた。


◇タニタの「料理用スティック温度計」
50度のお湯で食材を洗う調理法「50度洗い」ブームをきっかけに売り上げを伸ばしており、「売り場での問い合わせも多い」と同店営業推進担当の大谷奈美子さん。「カラフルなカラー展開も好評」という。価格は1,580円。



◇「なめこ」グッズ
スマートフォンのアプリ「おさわり探偵なめこ栽培キット」から誕生したキャラクター。ぬいぐるみが1カ月で約400個売れるなど、10~30代を中心に人気を集めているという。「見た目のゆるさが人気の秘密」と大谷さん。



■天神ロフト

◇ヴェーダヴィの「ジンジャーシロップ」
1本にしょうが約200グラムを使ったシロップでお湯や水、炭酸水などで割って飲むほか、「料理に使える点が人気の理由」と販売促進担当の牛嶋典子さん。価格は980円。





◇ちょこっとオアシス
「電気を使わず経済的でどこでも加湿できる手軽さ、自然蒸散で部屋の結露が少ないのがヒットの理由」。自然蒸散タイプはさまざまなデザインや色がそろい種類も豊富で、昨年の冬から売り上げを伸ばしているという。価格は1,260円。替フィルターは756円。




◇家庭用炭酸水製造グッズ
「ハイボールや炭酸美容ブームが火付け役」と牛嶋さん。7~8月頃が特に売り上げを伸ばし、「メーカー欠品が出るほど好評だった」という。「特に今年は『イエナカ』を充実させるグッズが全体的に人気を集めたのでは」。価格は7,900円~。




 2012年のキーワードは「エコ」「イエナカ消費」…。震災以降、節約生活が定着しつつあるとはいえ、「苦労」はNG。日常品には「便利」「簡単」が求められている傾向が顕著に現れた。節約できる上にさらに「便利で…」というプラスアルファがないとモノが売れない。2013年はさらなる「時短」グッズの登場に期待!?



取材・文/編集部 秋吉真由美

  • はてなブックマークに追加
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース