アジアマンスの一環で9月15日、韓国からの観光客を対象に天神の酒店を巡る「角うちツアー」が行われた。ツアー実施は、韓国をはじめとするアジアの観光客の増加に伴い、天神地区全体を外国人が安心できる「国際仕様」にしていき、アジアからのさらなる観光客の増加を図ろうとするのが狙い。主催はアジアマンス インキュベーション部会。
同ツアーは、同会メンバーらが実際の旅行者の声などを参考に、日本で人気があり、珍しい「角うち」店ツアーを通して文化を知ってもらおうと企画された。釜山発、福岡行きのコビー船内や、博多港、イムズ(福岡市中央区天神1)8階のレインボープラザなどでハングル表記のチラシで参加者を呼びかけ、計5人が参加した。実際に下見しながら選んだという、ツアーで回った店は日本の酒をそろえる「小谷酒舗」(中央区大名1)とワインの立ち飲み店「酒屋ナカムラ」(中央区大名1)の2店舗。
ツアーに参加したジュ・テソンさん(29歳)は「韓国では必ず、鍋料理などと一緒に食べながら飲むので、『角うち』のように店頭で立って飲むことはない。角うちは初めて」と初体験の「角うち」の感想を語った。店頭では福岡の印象についての話や、韓国語で自己紹介をし合う姿も見られ、立ち飲みという気楽なスタイルということで盛り上がっていた様子。
同会メンバーの吉田宏幸さんは「福岡にアジアからの観光客が多いことは分かっていたが、どんなニーズがあって、どんな福岡を味わっているのか理解できてない部分がある。同イベントなどを通して深く知っていくことが必要。今後も実施していきたい」と話している。今後も、同会は、同様の形で屋台などを巡る海外からの「観光客もてなしツアー」を行い、観光客誘致の新規開拓を図る。