キリンビール（福岡市中央区天神2）は1月23日、2008年の九州沖縄エリアにおける事業方針を発表した。

　同社は、昨年の業界全体の傾向として、新商品ラッシュにもかかわらずの伸び悩んだ需要、カクテルの若い世代への広がり、「メタボリックシンドローム」などの単語が消費者の間で一般化しているように健康志向マーケティングの拡大などが見られたと分析。

　そうした「糖質オフ」市場で同社の商品「淡麗グリーンラベル」「淡麗アルファ」が2年連続プラスの実績を残し、同市場をけん引する商品となったことなどを例に、業界全体のビール・発泡酒などの総市場が縮小の傾向にあるなか、対前年比0.4％減の1億8,640万箱という結果につながったとしている。

　今年は、種類が多いことが要因の商品同質化による定番商品への回帰の流れを読み、「麒麟淡麗（生）」「キリン のどごし（生）」などの定番商品のリニューアル、さらなる健康志向の向上により、発泡酒でカロリーオフ・糖質ゼロを初めて実現した「麒麟ZERO」の発売、「キリン Sparkling Hop」に代表される新ジャンル強化の大きく3つに分けた戦略を中心に取り組む方針。

　また、昨年までの福岡エリアでの戦略を支えたキーワード「福岡育ち」を「すいと～！福岡！」に変更し、「より地元に密着した企業」（同社）を目指すという。全国各地の「うまいもの」をテーマにした「一番搾り」CMに「辛子明太子」を登場させるなど、同社が提唱する「地産地消」をベースに福岡の「うまいもの」を県外にもアピールしていくほか、福岡限定のキャンペーンなども今後実施していく予定。

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