西鉄ホール(福岡市中央区天神2)で10月2日より、初の1カ月ロングラン公演をスタートする地元劇団「ギンギラ太陽’s」が同日の公演前に公開リハーサルを行った。
同劇団の作品には人間は一切出てこず、登場人物はすべて「建物」や「乗り物」。擬人化したソラリアプラザや三越、大丸、岩田屋などが登場する。
今回、上演する作品は「天神開拓史2008」。現在のにぎわう天神の中心に建つ「ソラリアデビル」。ある日、ソラリアの前に「西鉄様」と名乗る謎の人物が現れ、「西鉄の前身である『九州鉄道福岡駅』として生き、見事、西鉄を誕生させることができたら現代に戻してやる」と、ソラリアを過去の天神へと連れ去ってしまう。現在から過去へとタイムスリップしたソラリア、天神・博多を盛り上げるキャラクターたちを中心に、明治44年10月2日の鉄道開業がきっかけとなった「渡辺通り」誕生から今の天神ができるまでを描く。
リハーサル終了後、同劇団主宰の大塚ムネトさんは舞台上で「(ギンギラ太陽’sは)単独での最高動員数は6千人弱。今回の1カ月1万人公演は無謀ともいえる『挑戦』。この作品をきっかけに皆と街が近づけば」と初日公演に向けての意気込みを語った。
今年11月には初代0系新幹線をモチーフにした作品で「地方公演」と呼ぶ東京公演も実施。「地元の方にしか分からないといわれてきた作品が、他県でも通用する味になったようだ。今後は、地元の方に一番おいしいといわれる味を作っていきたい」(大塚さん)とも。
「天神開拓史2008」は、11月3日まで全34公演を予定。料金は全席指定4,000円。チケットはピクニック(TEL 092-715-0374)などで販売中。