九州・福岡のプロモーションバッグに障害者アーティストのイラスト採用

イラストを描いた松永大樹さん(右)と文字を加えた濱野歩さん

イラストを描いた松永大樹さん(右)と文字を加えた濱野歩さん

  • 0

  •  

 今年9月、福岡市で行われる「アジア太平洋都市サミット」の事務局を務める福岡アジア都市研究所(福岡市中央区天神1)は、同会議で配布する九州・福岡のプロモーションバッグのデザインに福祉作業所「工房まる」の作品を採用した。

[広告]

 同会議のテーマが「文化芸術活動による都市の魅力づくり」である点や、市内で毎年行われている本のイベント「ブックオカ」で配布した特製しおりのデザインやファッションブランドとのコラボ商品を手がけるなどの活発な芸術活動を行う「工房まる」の取り組みが、「福岡市が目指す『芸術文化活動による魅力的な街づくり』に共通する」(同研究所の山下永子さん)ことからコラボが実現。同研究所がデザインの採用を決めた。

 採用されたイラストは、商業都市らしいビルが立ち並び、福岡を象徴する「福岡タワー」や「福岡Yahoo! JAPANドーム」が描かれている。「舞鶴公園からの景色を撮影し、その写真をもとにイメージを膨らませていった」と同作業所スタッフの池永健介さん。ブランド「TAKEO KIKUCHI」とのコラボTシャツなどを手がけた同作業所のメンバー松永大樹さん(25)がイラストを描き、味のある文字で詩を書くことを得意とする濱野歩さん(25)が「KYUSYU」「FUKUOKA」の文字を加えた。

 同研究所の山下さんは「プロモーションバッグらしくない、シンプルだが福岡と一目で分かるデザインに仕上がった」と満足な表情をみせる。今後、同会議で公式ゲストやボランティアに配布するほか、市内の土産売り場などでも販売を検討しているという。現在同作業所では受注販売も行っている。

 同作業所代表理事の樋口龍二さんは「日々の活動が福岡の街づくりにつながればうれしい。福岡のロゴとして浸透してくれれば」と期待を寄せる。問い合わせは同工房(TEL 092-562-8684)まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース