キリングループ各社は1月27日、2009年の九州沖縄エリアにおける事業方針を発表した。
キリンビール九州統括本部(福岡市中央区天神2)は、昨年の業界全体では、原油高・原材料の高騰による価格改定の影響を受け、ビール・発泡酒・新ジャンルの総市場は対前年度3%程度減少したと発表。同グループでは全国3.3%減(計1億8,020万ケース)に比べ、九州・沖縄エリアでは2.3%減にとどまったとしている。しかし、11.7%増の伸びを見せた新ジャンルのほか、発泡酒や糖質オフ商品は好調だったという。
今年は、「飲酒運転事故の増加に伴い、売り上げが激減している郊外型飲食店などでも安心してすすめられる商品を」(橋川巧九州統括本部長)と、酵母を使用しない製法で実現したというノンアルコールのビールテイスト飲料「キリンフリー」を販売。運転能力への影響の有無も運転シミュレーターで実験済みで、すでに「各方面の飲食店から、多くの関心が寄せられている」(同)という。同商品を目玉に、1億7,930万ケース(大びん換算、0.5%減)を販売目標に据える。
また、九州各県で地域に根付いた活動も展開。福岡工場のある「筑後川・有明海流域」環境保全活動の継続、北九州での「空き缶基金」、昨年糸島スポットをホームページで紹介し人気を集めたことを受け、地区を拡大。ホームページを通じて地元活性化に向けた活動も行っていくという。