福岡県立美術館(福岡市中央区天神5)で現在、博多の伝統工芸や歴史について紹介する企画展「博多工芸ぶらぶら散歩」が開催されている。
同展は、郷土の美術にスポットを当てたシリーズ企画「郷土の美術をみる・しる・まなぶ」の第1弾で今回は「博多工芸」がテーマ。「博多がどんなところか知り、より愛着を持ってもらえれば」(同館学芸員の竹口浩司さん)と企画された。
会場には、博多を代表する伝統工芸である博多織、博多人形はもちろん、福岡にゆかりのある洋画家・和田三造(1883-1967)が描いた「博多繁昌の図」や、江戸時代に博多に伝わった芦屋釜の技術で作られた「博多芦屋釜 菊水図繰口釜」のほか、木で作った原型を元に制作した鋳型に溶けたアルミを流し込んで作られた、天神地下街の天井に飾られた唐草模様の装飾鋳物など約100点を展示している。
「地下街の天井は普段、間近で見る機会はないと来館者には特に好評」という。会場には展示品にちなんだクイズも掲示している。
竹口さんは「深い博多が分かるので、外国人旅行者や美術館にあまり通わない方にも博多を知るきっかけとして足を運んでいただければ」と話す。
入場料は、一般=300円、高大生=140円、小中生=60円。営業時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館(1月11日は開館、12日は休館)。今月31日まで。