1月10日、警固に多目的スペース「手の間」(警固2、TEL 092-761-0395)がオープンする。同スペースは、リノベエステイト(警固1)が手掛けた百田ビル2階のリノベーション空間に出店するもの。エントランスは、左官の原田進さんが土の生み出す独特の色あいを、正方形のブロックを使って試験的に作っているものをはめ込んでいるのが特徴。原田さんの作品をメインとしたスペース内は、土壁で出来た棚が印象的な空間になっている。店舗面積は約17坪でカウンターは4席、設計と施工は建築巧房(南区)が手掛けた。運営は、2005年9月まで刊行されていた雑誌「モンタン」(ヒューマンエナジー研究所)の編集長を4年半務めていた田中智子(さとこ)さんとライターの矢野アキコさんが手掛ける。田中さんは「紙媒体ではなく、実際に体感する場を作り『地方の美味しい商品』を提供したい」と話している。同スペースの一角は、田中さんと矢野さんの事務所にもなっており、昼間は記事を書くなどの仕事をし、夜間は多目的スペースを使って飲食サービスなどを行う。店内では、これまで二人が仕事で培ってきた人脈や経験などを活かし、「手仕事」に特化した「食」や「芸術」を提供する。「食」のメニューは、スローフードアワードを日本で初めて受賞した武富勝彦さんのフードコーディネートによるものや、「豊後水道 朝開き」など、これまでの取材の中で「美味しい」と感じた地域の郷土料理をセレクト。ドリンクは、九州の蔵元の日本酒「武富米」(1合=800円)や、人吉の米焼酎(500円~)、奄美の黒砂糖焼酎(500円~)などを用意する。想定客単価は3,000円程度。2006年3月までは飲食店の運営を中心に行うが、4月からは有料誌を発刊し、紙媒体と連動したギャラリー企画や料理教室の開講を予定しているという。営業日は火曜~金曜までで、営業時間は18時~22時。