安川電機(北九州市)、テムザック(北九州市)や九州大学、サイメックス(大分県)は1月9日、イニミニマニモ(下川端町3)で多指ハンドの実証実験を行った。実験では、テムザックが開発した多指ハンド搭載ロボット「T-82」が3本指を使ってスコップを掴み、菓子をケースの中に入れ、最後にふたをして子供に渡すという作業を披露した。デモストレーションには、子供達が集まり、菓子をロボットからもらっていた。列に並んでいた小学生の中村健宏くんは「最近、ロボットに興味を持ち始めた。関節の動きがすごかった」と話していた。これまでのロボットのハンドは開閉するだけだったが、家事や防災など人間の生活を支援する次世代ロボットの開発のため、器用に指を使えるよう改良された。また、ハンド部分は、これまでにない小型軽量化にも成功したという。会場では、安川電機の産業用ロボットが、多指ハンドを使ってキャップをひねり開閉する動作なども披露された。同事業は、福岡県産業・科学技術振興財団の管轄もと、中小企業基盤整備機構・戦略的基盤技術強化事業として2003年より発足した。3年間の予算は2億5千万円。ふくおかアイスト