岩田屋本店(天神2、TEL 092-721-1111)の地下1階のグロッサリーコーナーでは、「バイヤーおすすめ」コーナーの「飲む黒糖」(250g=682円)と「ティーロードキャラメル」(630円)の売れ行きが好調だ。「黒色の食べ物は体によい」という中国の故事をもとに作られたという「飲む黒糖」は、見た目はココアに似ており、シナモンの香りがする新感覚の飲み物。沖縄名産の粉黒糖や、中国の黒五、黒豆きな粉が主な原料。一方、「ティーロードキャラメル」の食感は「少しやわらかめの黒砂糖」で、味は濃厚なミルクといったところ。1日200個以上売れており、品切れするほどの人気があるという。「バイヤーおすすめ」コーナーは、一見、スーパーの食品売り場と似たような雰囲気の中に、「珍しい商品」が紛れているのが特徴。「スーパーと同じ商品を売っていても百貨店は勝てない。スーパーに比べて顧客のひと月当りの来店回数が少ないので、珍しい商品を紹介することで、百貨店の特徴を打ち出していきたい」と、担当バイヤーの金子さんは話している。コアターゲットを20代から40代前半の女性に定め、地下2階エスカレーターから昇る際に見える棚に、こうした「バイヤーおすすめ」の珍しい商品が陳列され、客の注目を集める工夫を凝らしている。さらに金子さんは、同店のホームページで、新入荷の「おすすめ商品」をブログで紹介するプロモーションを行っており、昨年11月にブログで紹介した「ミラクルフルーツ」は、昨年末に記録的な売上げを作ったほか、「こどもびいる」は孫へのプレゼントとしても多く売れたという。「日常で使えるおもしろい商品が、天神に来る動機になってくれれば」と、金子さんは、新たな商品探しに余念がない。岩田屋本店