飛び交う賛否両論-福岡五輪招致に向け市民フォーラム

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 西日本新聞社(天神1)は6月27日、エルガーラ(天神1)8階で国際スポーツ・市民フォーラム「2016福岡・九州オリンピック計画について考える」を開催した。

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 同フォーラムでは、日本オリンピック委員会(JOC)へ6月30日に提出する開催概要計画書の内容が発表された。計画書によると、五輪開催日は2016年7月22日~8月7日の17日間、パラリンピックは8月24日~9月4日の12日間。須崎地区をメーンとした博多湾全域を会場とし、「海を活かした持続可能なオリンピック」をコンセプトに開発していくという。福岡でのオリンピックは、選手村から約60%の選手が5分以内、約80%の選手が20分以内で競技会場への移動が可能なのが特徴。このほか、「Games for All すべての人々のためのオリンピック」「アジアの融合と発展、そして世界平和への貢献」をコンセプトに掲げている。また、同フォーラムでは、オリンピック予算は4,860億円、市負担分970億円であることが明らかにされたほか、大会関連整備経費や大会運営費、大会招致費の説明や、市が負担する予算の内訳などについて説明された。

 後半は、パネリストによる討論が繰り広げられた。賛成派の意見としては、「博多湾がきれいになれば九州だけではなく、世界中で開かれた都市になるのでは」(青木さん)、「150万都市が出来ることを内外に発進していく。消費都市が東アジアから集めることが出来る」(姜さん)、「オリンピック選手をたくさん排出している福岡だが、年々減ってきている。オリンピックを福岡で開催することでスポーツ環境を整えることが大切」(日下部さん)、「『福岡=アジア』になればよい。宿泊キャパを補うのに船を利用するのはなるほどと納得した」(出口さん)などの意見が出された。

 一方、反対派の意見としては、「この時期までなぜこのようなフォーラムが開催されないのか」(田中さん)、「札幌が賛否を問うアンケートを実施した。福岡では、賛否を問うアンケートが実施されていない。市民が置いてきぼりになっている」(藤原さん)、「山崎市長は、住民に情報を充分に開示していない。アジアに開ける前に福岡住民に開けるべきだ。賛否を問うべき」(脇さん)。

 パネリストは、オリンピック招致を支援する女性会会場・青木麗子さん、東京大学教授・姜尚中さん、シドニー五輪銅メダリスト・日下部基栄さん、YM-net代表・田中由紀さん、九州大学人間環境学研究院教授、福岡・九州オリンピック招致アドバイザー・出口敦さん、九州大学芸術工学研究院教授・藤原惠洋さん、「いらんばい!福岡オリンピックの会」事務局長・脇義重さん。

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