アクロス福岡(福岡市中央区天神1)の「匠(たくみ)ギャラリー」が3月26日、リニューアルオープンした。
福岡県が伝統工芸品の魅力を発信する拠点として、1995(平成7)年にアクロス福岡の2階にオープンした「匠ギャラリー」。福岡県の経済産業大臣指定伝統的工芸品や福岡県知事指定特産工芸品・民芸品の振興を目的に、展示や企画展などを行っている。
リニューアルでは、「福岡の良いものとくらしを未来へつなぐ」をコンセプトに、誰もが気軽に伝統工芸品を見て触れて体験することができる場を目指す。既存の2階に加え1階にもギャラリーを広げ、1階にはカフェとショップも新設する。
新設された1階は、伝統工芸品の常設展示を行う「常設展示コーナー」と「ギャラリー1」、ショップ「うなぎの寝床」、カフェ・グローサリーショップ「&LOCALS(アンドローカルズ)」で構成する。「常設展示コーナー」では、福岡県の経済産業大臣指定伝統的工芸品7品目の博多織・博多人形・久留米絣(かすり)・小石原焼・上野焼・八女福島仏壇・八女提灯(ちょうちん)を展示し、「ギャラリー1」では、工芸品の企画展や販売会を行う。
「うなぎの寝床」で販売する商品は、久留米絣の生地を使ったオリジナル商品「MONPE(モンペ)」をはじめ、陶磁器や郷土玩具など福岡県の工芸品が中心。「&LOCALS」では、福岡や九州の食材を使ったカフェメニューを上野焼・小石原焼の器で提供するほか、弁当や菓子などの食品などを販売する。
2階は、福岡の伝統的工芸品7品目の特徴や歴史、制作工程などを実際の道具や映像などで紹介する「福岡の伝統的工芸品 ひもとき展示」と「ギャラリー2」を設ける。ギャラリー2では、福岡県内の工芸作家作品を50台のテーブルに並べて展示する「FUKUOKA KOUGEI 50~匠tables~」を常時開催する。テーブルの配置を変えることで、トークショーやワークショップなどでの利用も想定する。
リニューアルオープン記念企画展として、福岡の伝統的工芸品7品目を集めた展示販売会「逸展」をギャラリー1で開催する。5月8日まで。
匠ギャラリー企画担当者の戸嶋大斗さんは「新設したカフェやショップで伝統工芸品に触れてもらう体験を通じて工芸品の魅力を感じ、暮らしに取り入れてもらいたい。お気に入りの物を見つけてもらえたら」と話す。
営業時間は10時~19時。1階のみ火曜休館。入場無料。