調剤薬局と健康チェック・相談、レストランから成るコンセプトストア「新生堂ヘルスケアステーション薬院」(福岡市中央区渡辺通2)がオープンして、10月11日で1カ月がたった。経営は、ドラッグストア・調剤薬局をチェーン展開する「新生堂薬局」(南区中尾3)。
主に「女性のライフステージに寄り添う店を目指す」という同店。調剤薬局「新生堂薬局 薬院駅店」、測定器を用いた健康チェックや健康相談などができるスペース「シンプラスラボ」、タニタ(東京都板橋区)が展開する「タニタカフェ」とコラボしたレストラン「シンプラスキッチン×タニタカフェ薬院店」で構成する。店舗面積は約150坪。カフェの席数は50席。
同業態は同社初の試み。同社営業戦略本部の兼田直樹副本部長によると、同エリアにはこれまで西鉄薬院駅そばに調剤薬局1店舗を構え、7つの医療機関の患者に対応していたが、待ち時間や営業時間の問題があったという。オープンに当たり、「150坪という広いテナントなので、ドラッグストアにするかどうか迷ったが、薬院にはたくさんのドラッグストアが既にある。せっかくオープンするのであれば、もっと『健康』と『女性』に特化した業態にできないかと、チャレンジすることにした」と話す。
シンプラスラボは調剤薬局「新生堂薬局」の待合スペース内に設ける。管理栄養士が常駐し、測定器を用いた健康チェックや健康相談などができる。測定器は、貧血チェックができる「アストリム」や野菜摂取度が分かる「ベジミル」など7つを用意し、1日1つを無料で測定できる(2つ目からは一律500円、血圧測定は除く)。女性特有の疾患に対する相談対応や、近隣医療機関への健診の受診推奨なども行う。一般医薬品、サプリメント、フェムケアグッズなどの販売コーナーも設け、「腸活」「ストレスケア」「フェムケア」などのカテゴリーに分け、それぞれの悩みに合わせた商品を陳列する。
「シンプラスキッチン×タニタカフェ薬院店」では、「カラダよろこぶメニュー」をテーマに、タニタカフェとのコラボメニューやオリジナルのイタリアン料理を提供する。ランチメニューは、タニタカフェとのコラボで、1日に必要な野菜量の2分の1を使ったワンプレート「ハンバーグワンプレート」(1,800円)や「減塩ワンプレート(鶏むね肉のポシェ)」(1,700円)、同店オリジナルメニューの「カベルネボロネーゼとナスのソース(フェットチーネ)」(1,800円)、「たっぷり野菜と生ハムシーザーサラダピザ」(1,700円)など。パスタは焙煎(ばいせん)した胚芽全粒粉を使った自家製麺生パスタを使う。いずれのメニューもデザートとドリンク付きで、オリジナル料理には前菜3種も付く。ディナーメニュー(単品・コース)や、コーヒー、アルコールなどのドリンク、スイーツなどもそろえる。
兼田さんは「健康に関して相談できる場所が少なくなってきたと感じる。ネットの情報だけで行動を変えることは難しいので、当店が『相談ができる場所』となり、行動を変えるきっかけになれば。食事、買い物、薬の処方、健康測定などをきっかけに、健康について考える機会が増えたら」と話す。
営業時間は、調剤薬局・シンプラスラボ=平日10時~19時、土曜9時~18時。日曜・祝日定休。シンプラスキッチン×タニタカフェ薬院店=11時~21時(ランチ=11時~14時、ディナーは17時~21時)。