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福岡・天神に大型複合ビル「ワンビル」 今春開業に先立ち一部フロア初公開

「ONE FUKUOKA BLDG.」外観

「ONE FUKUOKA BLDG.」外観

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 今春開業する大型複合ビル「ONE FUKUOKA BLDG.(ワン・フクオカ・ビルディング)」(福岡市中央区天神1)の竣工(しゅんこう)式とメディア向け内覧会が1月17日に行われた。事業主は西日本鉄道。

メディア内覧会で公開された6階のスカイロビースクエア

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 同ビルは旧「福岡ビル」「天神コア」「天神第一名店ビル(天神ビブレ)」跡地に建設され、昨年12月27日に竣工した。国家戦略特区による規制緩和などを活用した新たな空間と雇用を生み出す福岡市の取り組み「天神ビッグバン」の一つである「福ビル街区建替プロジェクト」として進められた。同ビルの通称は「ワンビル」。今回、メディア向けに、6階=スカイロビー、17階=オフィス最上フロア、地下3階=備蓄倉庫が初公開された。

 建物は、地下4階、地上19階建てで、幅=約100メートル、奥行=約70メートル、高さ=約97メートル。商業エリアやオフィス、ホテルなどを設ける。外装には、格子柄をイメージしたフレームに同社が運営する西鉄電車の鉄のレールから着想を得たという金属調の素材を採用し、和と福岡を融合させたデザインにしたという。

 地下2階~5階は商業エリアで、およそ120店舗が出店する。地下2階~地下1階には食物販やカフェ、飲食店がそろう。1階~4階はファッションや生活雑貨、コスメ、書店など。ローカル店舗からグローバルなブランド店までが出店を予定する。テナントは、「CHANEL(シャネル)」(1階~3階)、「Maison Kitsune(メゾンキツネ)」や「NIKE(ナイキ)」(以上2階)、「中川政七商店」(3階)、「蔦屋書店」(4階)など。5階には一般も利用できる食堂「天神福食堂」を設ける。食堂の店舗面積は約140坪で、食堂としては天神エリア最大級の209席を設ける。

 6階・7階はオフィスへの乗り換えフロアでもあるスカイロビー。オフィスエントランスのほかに、同ビルのコンセプト「創造交差点」の象徴の場として、会員制のコワーキングスペースやプライベートオフィスを用意し、企業間の交流促進やビジネスの協業を目指す。吹き抜け空間にはベンチや交流空間を設けた「コンビビアル階段」を設置した。昇降だけでなく、打ち合わせや社交場としても利用できる。7階には、アメリカのCIC(ケンブリッジ・イノベーション・センター)が日本国内2拠点目となるイノベーションキャンパス「CIC Fukuoka」を開設する。スタートアップ向けワークプレイスを設けるほか、キッチン、ゲームルームなどの共用スペースも用意する。

 8階~17階はオフィスエリアとなり、ワンフロア約1400坪で、最小130坪に分割もできる。窓には自然換気ができる二重ガラス構造を採用。天候や騒音にかかわらず常時窓を開けて換気ができるなど、感染症対策に対応したオフィスとなっている。

 最上エリアの18階・19階にはホテル「ONE FUKUOKA HOTEL」が開業する。全41室を設け、レストランやサンセットバーなども併設する。このほか、地下4階・3階は駐車場フロアで、収容台数は210台。同ビルは制震装置を導入し、地震や火災などの非常時の事業継続に備える「BCP」対応を行う。

 西日本鉄道の林田浩一社長は「単にビルを建てて経済価値を生み出すだけでなく、多様な機能を持たせることで、さまざまな価値観を持つ人々がさまざまな目的で集まる。その結果、新たな化学反応が生まれ、新たなビジネスや交流、さらには新たな文化の発信が期待できるかもしれない。そういったことを期待している」と話す。

 開業は4月24日を予定。

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