
「第2回 超コウゲイ展『日常への再解釈』」が現在、アクロス福岡(福岡市中央区天神1)1階「匠ギャラリー」で開催されている。主催は新匠ギャラリー整備・運営共同事業体。
同展では、伝統的な技術や素材を生かしつつ、現代のデザインや需要に合わせて伝統工芸を進化させる取り組みを「超コウゲイ」と名付け、その中でも福岡県内で活躍する工芸作家の試みを紹介する。2024年12月に初開催し、今回で2回目。福岡の伝統工芸品などを紹介し、福岡の伝統的工芸品や福岡県知事指定特産民工芸品などを展示販売するほか、ワークショップやトークイベントを開催する。
出展者は、小石原焼「鶴見窯元」の和田義弘さん、博多織の「Fdot.」、博多人形伝統工芸士の緒方恵子さん、光石貴さん、野田祐輔さん、松尾吉将さん、久留米絣の「下川織物」、芦屋釜の芦屋鋳物師・樋口陽介さん、博多曲物18代目・柴田玉樹さん、今宿人形「人清」の4代目・佐藤圭比古さん、八女和紙の「八女和紙designWAVE」、甘木染の「日ノ目スタヂオ」。
今回のテーマは「日常への再解釈」。ラインアップは、芦屋釜の製法を生かして作った酒器や、八女和紙で製作したインテリアのアートパネル、博多織の指輪やヘアゴムなど、「日常」に焦点を当て、より生活に取り入れやすい作品をそろえたという。作品と併せて、作家や作品についての紹介パネルも設置する。
期間中の土曜・日曜には、2階「匠ギャラリー」の「ギャラリー2」で、県内の職人を講師に招きワークショップを行う。8月23日は、「博多織 デベロップメントカレッジ」による、博多織ミニ紋紙と博多織生地を使ったしおり製作など3体験(体験料=各500円、当日予約のみ)を行う。
今月24日には、久留米絣(がすり)の織元や地域デザインの専門家らによるクロストークイベント「伝統工芸の新しい姿=超コウゲイ」を開く。登壇者は、久留米絣織元「下川織物」3代目の下川強臓さん、「バード・デザインハウス」社長の鳥山大樹さん、一般財団法人「日ノ本文化財団」設立理事の三宅創太さん。参加無料。定員は先着50人。予約はウェブサイトで受け付ける。
匠ギャラリー事務局の小野こづみさんは「伝統工芸品が遠い存在ではなく、暮らしに自然と溶け込み、生活を豊かに彩る存在として提案する企画展。会場に来てもらい、すてきな伝統工芸品と出合って生活に取り入れてもらえたらうれしい。パネルで作り手の思いを展示しているのも見どころ」と来場を呼びかける。
開催時間は10時~19時。1階「ギャラリー1」は8月26日定休。9月1日まで。