
企画展「福岡カルチャー・トラベル展 1945-2000~福岡文化の水脈をたどる~」が現在、福岡パルコ(福岡市中央区天神2)本館5階パルコファクトリーで開催されている。
戦後から現代までの福岡のカルチャーの歴史を振り返る同展。「文学」「映画」「音楽」「デザイン・建築」「メディア」の5つのカテゴリーで、福岡にまつわる作品や「記憶にとどめたい」人物・場所などを、約200点の資料や映像を通じて紹介する。同展を企画した実行委員会の一人で、「ブックスキューブリック」店主の大井実さんは「天神ビッグバンや博多エリアの再開発が進む中で、過去のことがどんどん忘れられていく。若い世代にも歴史を伝えたいと思い企画した」と話す。
会場ではカテゴリーごとにコーナーを設ける。「文学」コーナーでは、福岡を舞台にした文学作品約30作品の紹介と書籍販売を行う。「映画」コーナーでは福岡を舞台にした映画作品を紹介するほか、福岡市出身の映画監督・石井岳龍さんの作品の中から、当時の福岡の風景が映るシーンを編集した約38分のショートムービーを上映する。
「音楽」コーナーでは、福岡市出身の作編曲家・大村雅朗さんを紹介するパネル展示や、1960~90年代に「九電記念体育館」と「福岡市民会館」で行われた音楽ライブの公演日時と出演アーティストをまとめたリスト、当時のチケットなどを展示する。
「デザイン・建築」コーナーでは1966(昭和41)年~1999(平成11)年に天神で営業していたインテリアショップ「NIC(ニック)」のショッパー、椅子コレクターの永井敬二さんの写真などを展示。「メディア」コーナーでは、1990(平成2)年~2001(平成13)年に発刊されていた福岡の文化誌「FUKUOKA STYLE」などを紹介する。
大井さんは「若い世代の方に過去の福岡の先人がチャレンジングなことをしていたと知ってもらえたら。福岡の街を見つめ直すきっかけになれば」と話す。
開催時間は10時~20時30分(最終日は18時まで)。入場無料。9月15日まで。