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福岡県立美術館で企画展「みんなの画材」 山本文房堂店主の取り組み紹介

福岡県立美術館で開催中の展覧会「みんなの画材-山本文房堂の的野さんは、野見山暁治さんとともにこの街を励まし続けた」の会場の様子

福岡県立美術館で開催中の展覧会「みんなの画材-山本文房堂の的野さんは、野見山暁治さんとともにこの街を励まし続けた」の会場の様子

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 展覧会「みんなの画材-山本文房堂の的野さんは、野見山暁治さんとともにこの街を励まし続けた」が現在、福岡県立美術館(福岡市中央区天神5)4階展示室で開催されている。

第4章の展示の様子

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 同展は、福岡市の額縁画材店「山本文房堂」(警固3)の2代目店主、的野恭一さん(1930~2022)の取り組みに着目した展覧会。的野さんは店を営む傍ら、展覧会の開催や貸画廊の開設、絵画の公募展など、人々が美術に親しめるような枠組みづくりに取り組んだ。同展では、福岡県出身の洋画家・野見山暁治さん(1920~2023)との親交を通して共に行った取り組みなどを紹介。会場では、的野さんの絵画や版画の個人コレクションや写真などの資料、野見山さんの作品、映像など、前期・後期合わせて約120点を通して紹介する。

 同展の企画について、同館学芸員の岡部るいさんは「当展企画のきっかけは的野さんが集めた版画コレクションの調査を行ったこと。的野さんと野見山さんの関係や取り組みを知り、郷土の美術は郷土の美術家だけでは語れるものではないと感じた。二人三脚で、美術が育まれる土壌を耕すべく行動した2人の取り組みを知ってもらいたいと開催に至った」と話す。

 会場は6章で構成。「序章 画家が絵を描くということ 人間の純粋な営為」では、野見山さんの作品「産声を上げる神野山」やスケッチの展示とともに、制作に当たり、取材のため的野さんも同行し、現地を訪れた際の資料や写真などを、「第1章 山本文房堂の的野さん 額装職人としての気概」では、的野さんの個人コレクションの中から福岡にゆかりがある画家の油彩画を展示する。「第2章 作品とこの街を繋ぐ 的野の版画コレクション」では、的野さんが1973(昭和48)年から37年間、山本文房堂の画廊で開催した東京芸術大学美術学部版画研究室による「アトリエC-126版画展」に関連した展示や的野さんのコレクションの版画作品を紹介する。

 「小休止 山本文房堂と福岡」では野見山さんも少年時代に訪れた山本文房堂の歴史を紹介し、「第3章 野見山もまたこの街を想う」では、2023年に糸島のアトリエで描かれた野見山さんの最晩年作品「絶筆」を展示。「第4章 サムホール公募展 この街の人々を励ますということ」では、山本文房堂が主催し、1989(平成元)年から27年間開催された「サムホール公募展」の最優秀作品27点などを展示する。

 岡部さんは「数多くの方々に来館いただいている。的野さんや野見山先生と長く親交があった方もいて、お二人のこの街との関わりや、この街の絵を描く人たちを励まそうと取り組んでいたことなどを改めて感じる。的野さんの取り組みを軸に、作品を鑑賞してもらえたら」と話す。

 開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館(祝休日の場合は翌平日)。入館料は、一般=800円、高大生=500円、小中生=300円。3月8日まで。

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