キリンビール西日本統括本部(福岡市中央区天神2)は1月17日、九州沖縄エリアにおける2007年の事業方針を発表した。
九州沖縄エリアにおける昨年のビール事業は、ビール・発泡酒・新ジャンル計が対前年比4.5%増(全社=4.8%増)で、特に新ジャンルの販売が対前年比39.2%と大きく貢献した。「福岡県を見ると数値はさらに上回る模様だ」(同社)という背景には、福岡工場(福岡県朝倉郡)が昨年40周年を迎えたことを機に「福岡育ち」をキーワードにした福岡県独自の取り組みがある。
取り組み内容は、海の中道でのイベントやキャンペーンなど、キリンビールの工場が福岡県にあることを「福岡育ち」という言葉を使って地元の人に伝える「福岡育ち推進活動」や、地元の食材を使ったアイデア料理コンテストなどの「地産地消応援活動」、ビールの教室やワインの教室開催などの「キリンファン拡大活動」などで、いずれも業績の向上に大きく貢献したという。
今年は「福岡に乾杯・福岡育ち」をキャッチコピーに、プロの料理人による福岡の食材を使ったアイデアレシピの提案やビールの教室等の拡大・充実、地元イベントとのタイアップのほか「福岡育ちオリジナルツール」の開発などを予定しているという。
また、創立100周年を迎える同社が「100年目のビール」と題して3月20日に発売する「キリン・ザ・ゴールド」は、福岡工場でも製造を予定しており出荷分は福岡市内にも届けられる。
西日本統括本部の橋川巧本部長は「品質にこだわりながらキリンブランドの価値を高めるとともに、地域に密着した活動を行なっていきたい」と話している。