「手仕事」をコンセプトにした季刊誌「手の間」が営む多目的スペース「手の間」(福岡市中央区警固2、TEL 092-761-0395)で3月20日より、陶器展「莫窯(ばくよう)・今宵堂 春の仕事展」が開催されている。
同展は、福岡県前原市の窯元「莫窯」を営む陶芸家の上原治夫さんと、上原さんの長男で、京都で工房兼ギャラリー「今宵堂」を営む上原連さんの2人による、「春の食器」と「春の酒器」をテーマにした陶芸展。親子での展示会は初めてだという。
展示されるのは、白釉八寸皿(莫窯)や、白釉ゆがみ皿(今宵堂)、青瓷陶筥(せいじとうばこ、今宵堂)など400点で、「桜の季節に浮き立つ心を映す軽やかな春の展示」(「手の間」の矢野さん)になっているという。
上原治夫さんは1970年より鹿児島、京都、広島などで修行を重ね、1978年に「莫窯」を開いた。食器類を中心に創作活動を続け、雑誌「四季の味」に約20年にわたり新作を発表している。上原連さんは、ビデオゲームのユーザーインターフェースデザインの仕事を経て京都陶工訓練校で学んだのち、「莫窯」で2年間の修行を積み「今宵堂」を構えた。
同展について矢野さんは「2人の作品を並べると似ているところを感じる。手仕事を通してつながり受け継がれていくことも伝われば」と話している。
関連イベントで、角打ちトーク「上原治夫さんを囲んで」(受付終了)が行なわれるほか、開催期間中は上原治夫さんがギャラリーで直接応対を行う。3月26日まで。