福岡市が進める「まちづくり研究会」は3月26日、天神ツインビル(福岡市中央区天神1)で「都市景観とまちづくり」をテーマに講演会を開催した。
福岡市は、まちづくりの専門家や学識者を招いて講演会形式の「まちづくり研究会」を毎年開催しており、今年は「新・福岡都心構想」提案や、福岡市景観条例と都市景観賞が20周年を迎えたことなど、福岡における「都市景観」への関心の高まりから市民や民間企業など約200人が集まった。
講師は「都市防災論・国土及び地方計画」専攻で早稲田大学特命教授の伊藤滋教授が務め、「街並みと商売の相乗効果」などいついて国内の実例をもとに講演。雑多な広告をなくし電柱を埋めて、建物を建て替えたことで「1992年まで35万だった来訪者が、2002年には300万に上った」という伊勢神宮の内宮にある「おかげ横丁」や、埼玉県戸田市が行なっている「3軒以上隣接する住民が景観形成のために協定を締結」などの事例を紹介したほか、早稲田大学大学院の学生による「汚い景観25景」の写真なども公開した。
伊藤教授は「福岡市は底力があるので、まちづくりにおいても頑張ってほしい」と話していた。