プレスリリース

TICAD9公式イベント、2030年のUHC達成へ若者と専門家が議論

リリース発行企業:一般社団法人NTDs Youthの会

情報提供:

一般社団法人NTDs Youthの会(本社所在地:福岡県福岡市、代表理事:轟木亮太)は、2025年8月20日、パシフィコ横浜において第9回アフリカ開発会議(TICAD9)の公式テーマ別イベントを開催しました。本イベントには厚生労働省、世界保健機関(WHO)・Gaviワクチンアライアンスの専門家、ならびに日本・タンザニア・ケニアの若者が登壇し、グローバルヘルスの未来について活発な議論が行われました。



開催概要

- タイトル:グローバルヘルスの未来:次世代の力で変える健康課題
- 日時:2025年8月20日(水)18:00~19:30(日本時間)/09:00~10:30(UTC)
- 会場:パシフィコ横浜 展示ホールD
- 形式:ライブ配信+オンデマンド配信(登録者は後日視聴可能)
- 主催:一般社団法人NTDs Youthの会
- 共催:WHOアフリカ地域事務局、One Health Society Tanzania、Global Alliance for NTDs Elimination Kenya
- 言語:英語
- 参加者数:34カ国168名(事前登録ベース)


井筒将斗 国際保健管理官(厚生労働省)=2025年8月20日、神奈川県横浜市西区
開会挨拶井筒 将斗国際保健管理官(厚生労働省)は、グローバルヘルスが大きな転換期を迎える中で、「次世代の参画がこれまで以上に重要である」と強調しました。さらに、日本政府が「誰一人取り残さない」という理念のもとユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の達成を目指していることを示し、厚生労働省によるWHOアフリカ地域事務局を通じた顧みられない熱帯病(NTDs)対策やGHIT Fundを通じた研究開発支援など国際社会への貢献を紹介しました。
また、日本政府がWHOと世界銀行の連携の下に開始した「UHCナレッジハブ」にも言及し、本イベントが若い世代や国際機関と共に議論を深め、UHC推進とNTDs制圧を加速させる契機となることへの期待を表明しました。



第1部:ショートトーク

??ミカ・S・ンダイジガ氏(WHOアフリカ地域事務局・ESPEN)
「NTDsは過去の病気ではなく、現在も深刻な影響を与えています。若者は未来ではなく“今”そのものであり、その力が国際的取り組みを前進させる原動力です」
??ノエル・アワ氏(Global Alliance for NTDs Elimination, ケニア)
「若者はNTDsとの闘いにおいてペースメーカーであり、応援団であり、未来を切り拓くリーダーです。持続可能な活動のためには国家計画や予算への組み込みが不可欠です」
??ヨナ・ンガザ氏(One Health Society, タンザニア)
「アフリカ人口の60%を占める若者の力なくして、NTDsの制圧は不可能です。若者とステークホルダーが共に行動することが不可欠です」
??梅木 真実氏(NTDs Youthの会, 日本)
「日本がかつて感染症を克服した経験を踏まえ、今こそ若者が主体的に声を上げるべきです。2030年、日本が胸を張って国際社会に示せるよう行動します」

ミカ・S・ンダイジガ氏
WHOアフリカ地域事務局


ノエル・アワ氏
Global Alliance for NTDs Elimination


ヨナ・ンガザ氏
One Health Society


梅木 真実氏
NTDs Youthの会


第二部:パネルディスカッション

第二部のパネルディスカッションでは、ショートトークのプレゼンターに加え、Gaviワクチンアライアンスのマリアンジュ・サラカ=ヤオ氏が登壇し、「国の主体性」と「若者の関与」をテーマに活発な議論が展開されました。

パネルディスカッションを行う登壇者=2025年8月20日、神奈川県横浜市西区

次の行動に向けて草案を議論する登壇者=2025年8月20日、神奈川県横浜市西区

次の行動に向けて

イベントの最後には、次の行動に向けて三つの提案が提示されました。現地参加者とオンライン参加者による投票の結果、「タッチ10Kチャレンジ - NTDスプリント」の実施が決定しました。


草案1:「NTDの国際展開」オンライフォーラム

草案2:NTDユースワールドカップ

草案3:タッチ10Kチャレンジ - NTDスプリント

現時点で10カ国20名がこの取り組みへの参画を表明しており、今後さらに拡大が見込まれています。

顧みられない熱帯病(NTDs)とは?

 NTDsとは、主に熱帯地域の貧困層を中心に影響を及ぼす21種類以上の感染症・寄生虫疾患群(例:デング熱、ハンセン病、狂犬病など)であり、世界で約15億人が影響を受けています。これらの疾患の多くは予防・治療が可能であるにもかかわらず、保健医療サービスの不足や衛生環境の悪化、貧困、情報アクセスの不平等などが重なり、いまだ“顧みられない”ままとなっています。

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