専門学校麻生看護大学校は、看護師育成を通じて、地域医療と社会に多大な貢献を果たしています。
看護師養成所2年課程(通信制)設立の背景
日本では少子高齢化が進み、医療や福祉の分野でより良い看護が求められています。
看護師の人数を増やし、質を高めるために、看護師になるための教育や、働いている准看護師(じゅんかんごし)をサポートする取り組みが進められています。
特に地域の診療所や介護施設で働く准看護師が、看護師の資格を取得することで、地域の医療や福祉のレベルを上げることが期待されています。
しかし、働きながら学校に通うことや学習時間を確保するのは、とても大変なことです。
そこで、働きながらでも学べるように2004年に始まった教育が、看護師養成所2年課程(通信制)です。
通信制が設立されたおかげで、通学が難しい地域の准看護師でも、仕事を続けながら看護師の資格取得を目指せるようになりました。
20年の実績と成果
このような背景から、本校でも2005年に看護師養成の通信課程をスタートしました。
2024年で本課程は20周年を迎え、これまでに4,110名が卒業し、そのうち3,769名が看護師の国家試験に合格しています。
北海道から沖縄まで、全国からたくさんの学生が集まり、卒業後は日本各地の医療現場で看護師として活躍しています。
卒業式の様子
地域医療を支える卒業生准看護師としてすでに医療現場で働いた経験を持ち合わせているため、私たちの通信課程を卒業した学生は、即戦力としてすぐに医療現場で活躍できることが強みです。
病院看護部の管理者の方々からは「通信課程の卒業生はコミュニケーション能力や看護技術の実践力が非常に高い」という声をいただくこともあります。
職場によっては、看護師資格を取得してすぐに管理職として活躍したり、教育担当者となり学生指導や新人看護師の指導に携わっている卒業生もいます。
また、地域医療の課題を見出し、訪問看護ステーションや認知症対応型のグループホーム等の福祉施設を設立し、管理者や経営者として地域医療を支えている卒業生もいます。
社会的意義と今後の展望
本校の看護師養成通信課程に在籍する学生は、すでに社会人としての生活を送っているため、一人ひとりの状況に応じたきめ細やかなサポートが必要です。
しかし、この2年間の通信制教育を通じて、学生たちは「学び続ける姿勢」を身につけ、キャリアアップを実現する力を確実に育んでいます。
こうした成果を広く知ってもらい、看護師の重要な役割を社会に伝えていくことが、私たちの使命です。
看護師養成通信課程は、養成がスタートした時と比較すると全国で養成校が減少しています。
その中にあっても、本校は設立以来定員を維持し、毎年250名の学生を受け入れ、地域医療を担う看護師を輩出し続けています。
今後も本校は、看護師育成を通じて地域医療を支えるだけでなく、医療・福祉全体に貢献し、社会全体の発展に寄与していくことを目指してまいります。