株式会社シュワン(本社 福岡県福岡市、代表取締役 庄島健泰)は、おいしさを数値化してわかりやすく表現する「味香り戦略研究所」ご協力の元、酒器の違いによる香味の違いについて、ガスクロマトグラフ質量分析計を用いた揮発性香気成分の比較分析の結果、酒器による美味しさの違いについて可視化に成功したことをお知らせいたします。
また、このたびSHUWAN公式ポータルサイト をオープンいたしました。ブランドの世界観や開発背景、導入事例、最新情報などをより詳しくご覧いただけます。ぜひご覧ください。
SHUWAN 公式ポータルサイト
■SHUWAN誕生の背景
日本酒では、かつての吟醸ブームは過ぎ、特にここ10年で若い世代の蔵元を中心に、あえてお米を削らず、味わい深さを追求する蔵元、低アルコールで軽快な味わいの日本酒にチャレンジする蔵元、現代的な品種改良が行われる前の酒米を復活させ酒造りに取り組む蔵元など、旨味や複雑味が豊富で、個性的な味わいの日本酒が続々と生まれ、進化を続けています。
一方で酒器は、これまで同様、ワイングラスかお猪口で飲まれており、この10年で進化を続ける日本酒の個性的で繊細な味わいを十分に引き出すことができません。猪口では日本酒の持つ香りが放散されてしまい、繊細な香りを愉しむことができません。最近では日本酒をワイングラスで提供する飲食店が増えていますが、ワイングラスの主流である、グラスがすぼまった形状の場合、香りが籠り過ぎ、刺激的な揮発成分を強く感じてしまいます。
この問題を解決するために、日本酒新時代の個性的で繊細な味わいを余すことなく引き出す新たな酒器のスタンダードとしてSHUWANは生まれました。
■黄金比の酒器 「SHUWAN」
日本酒の隠れた香りと味わいが目覚める、黄金比の酒器 「SHUWAN」は、胴体を楕円に飲み口を正円に、高さと口径をミリ単位で設計することで、アルコールなどの刺激臭を穏やかにし、日本酒の持つ香り成分をほどよく留めることで口中に日本酒の持つ繊細な香り、柔らかな甘みが豊かにひろがります。日本酒を器の半分程度(90cc~120cc)注ぎ、飲用いただくことで、これまでにない新たな日本酒の美味しさを体感いただけます。
実際に、新政や日日、風の森や産土など新進気鋭で日本酒新時代をけん引する酒蔵で続々とテイスティングに採用され、2024年のクラウドファンディングMakuakeにて「NEXTワイングラス」の新たなスタンダード酒器として注目が集まり、1,149人のサポーターにより、クラファン支援額1,107万円(目標比2,215%)を達成。ミシュランや食べログアワードなどで高評価を受ける飲食店や外資系高級ホテル、日本酒の名店やBARでも続々と導入いただいております。
2024年のMakuakeにて支援額1,107万円達成
SHUWAN導入酒蔵
■揮発性香気成分の分析結果
酒器の形の違いにより、揮発性香気成分でどのような差が生まれるかについて、味香り戦略研究所の協力の元、ガスクロマトグラフィーにてタイプの違う日本酒2種を3つの酒器(猪口、ワイングラス、SHUWAN)で香気成分の分析を実施しました。 ※タイプの違う流行の2種 吟醸系の日本酒(フルーティな純米吟醸酒、華やかでフルーティな純米吟醸生酒) で実施。概要はフルーティな純米吟醸酒の結果となります。
1.酒器別 香気成分量の経時測定
SHUWANは、猪口、ワイングラスと比較し、日本酒の持つ香気成分の対流による放散・蓄積などで他の酒器にはない香りバランスを形成しています。
特にベースノートも検出していることから、風味を後味・後香でも感じ、今までにないふくらみのある酒質を体験できると考えられます。
2.揮発性香気成分のにおいバランス測定
結果として、SHUWANは、猪口、ワイングラスと比較し、エステル化合物の酢酸イソアミル(バナナのような香り)、カプロン酸エチル(フルーツ系の香り)、カプリル酸エチル(パイナップルやアプリコット)などの成分において成分量が多く、また不快な臭いになりがちな酸類(酢酸、吉草酸、カプロン酸等)、ケトン(リンゴの腐敗臭等)において、SHUWANは猪口、ワイングラスと比較し、成分量が少ない結果となりました。
このことから、比較的質量の軽い不快な臭い成分類(酸類等)は程よく放散され、沸点が高い(エステル化合物)成分は底部に留まり、結果としてエステル化合物の香気成分リッチな風味バランスとなり、それはSHUWANの口径と高さの形状により形成されていると考えられます。
これらのことからSHUWANを通してにおいの変化が起きるということは、味にも変化(においによる味のエンハンス効果など)が起きます。
つまり香気成分の感じ方の変化によって味覚も連動し、全く異なる酒の風味が変化が期待できると考えられ、酒器の選択が酒質を変えると言えます。
SHUWANでは猪口やワイングラスにはない香味変化を感じることができます。
■結び
ユネスコ登録された国酒として、日本酒が日本のクラフト文化として発信していくために、日本酒と酒器が一つになり、これからのスタンダードとして、造り手と世界の飲み手が同じ味わいを共有できる世界を実現して参ります。
株式会社シュワン
代表取締役:庄島健泰
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