元公立教員の社会起業家で、共育パレット株式会社(本社:福岡市)の代表取締役を務める松下ゆか理は、2025年10月16日にマリンメッセ福岡で開催された「ものづくりフェア2025」(主催:日刊工業新聞社)の併催イベント「モノづくりビジネス交流会」にて基調講演を行いました。
テーマは「学びと技術をひらき、教育と産業をつなぐ。未来を共育するオープンファクトリー」。
講演後にはパネルディスカッションにも登壇し、教育と産業の新しい連携モデルを提案しました。

当社は、企業・団体の専門家と学校をつなぐ出前授業支援サービス「SPOT TEACHER」を運営しています。元教員コーディネーターが授業設計から当日の運営、振り返りまでを伴走し、教員の負担軽減と多様な学びの提供を実現しているのが特徴です。
これまで、エネルギー・食・福祉・建設・伝統文化など幅広い業界と協働し、各地の小中学校で出前授業を実施。教育委員会との連携にも取り組みながら、「教育×産業×地域」をつなぐ共育モデルの構築を進めています。
こうした取り組みを背景に、今回は「九州オープンファクトリー」をテーマとするモノづくりビジネス交流会に登壇。教育と産業の協働による“開かれた学び”の可能性について発信し、地域産業と学校がともに未来を育む新たな連携の形を提案しました。
今年度の「モノづくりフェア2025」では、福岡商工会議所工業部会、九州・山口産業人クラブ、福岡市機械金属工業会の3団体が共催する「モノづくりビジネス交流会」が開催されました。
テーマは「九州オープンファクトリー」。DXやカーボンニュートラルなど、製造業を取り巻く環状変化に対応するため、展示ブースを設けて企業間交流や新規取引の拡大に取り組みました。


この交流会において、松下は「学びと技術をひらき、教育と産業をつなぐ。未来を共育するオープンファクトリー」をテーマに基調講演を行いました。
教員不足と人材不足という双方の課題に触れながら、学校教育と地域産業がつながることで生まれる新しい学びの価値を提案しました。
 

「子どもたちの未来を支えるためには、学校だけでなく社会全体で“学び”を支えていく必要があります。
地域の企業や職人さんが持つ技術や文化が、子どもたちに直接届くことで、挑戦する力や“働くことの意味”を自然と感じ取ります。
教育と産業が手を取り合いながら、学びと技術をひらいていくことが、未来を共育していく第一歩になると信じています。」
講演では、九電グループと協働して進めている中学生向けエネルギー・キャリア教育プログラムや、さまざまな業界企業とのコラボ授業事例を紹介し、教育と産業の共創が地域の未来を切り拓く可能性について語りました。
【SPOT TEACHERこれまでの授業例】

伝統文化を通して“受け継ぐ力”と多様な学びを育む

100年企業の挑戦から“伝統と継承”を学ぶ

誰もが生きやすい社会をつくる仕事を知る
講演後のパネルディスカッションでは、参加したモノづくり企業と意見交換を行い、オープンファクトリーを「社会に開かれた教育」と「産業の未来づくり」の両立にどうつなげていくかを議論しました。
会場からは多くの共感と質問が寄せられ、教育と産業の接点に新たな関心が集まりました。

 【モノづくりビジネス交流会 事務局より感想】
【モノづくりビジネス交流会 事務局より感想】
「今年度のテーマは『九州オープンファクトリー』。
人手不足が社会課題となるなか、将来のモノづくりを支える担い手づくりのヒントをいただければとの想いで、松下様にご登壇いただきました。
講演を通じて、小学校教育の現場で先生方が抱える課題や想いを知ることができ、地場企業が出前授業を通じて子どもたちにモノづくりの魅力を届けることの意義を改めて感じました。
当初は、工場見学などを通してモノづくりを体験してもらうことを想定していましたが、出前授業という形で興味・関心を育てることが、より広く、より早く“モノづくりの面白さ”を伝える手段になり得ると実感しました。
今後は、地域の複数企業がアイデアを持ち寄り、学校と協働しながら、子どもたちにモノづくりの工程や価値を伝える取り組みを進めていきたいと考えています。
聴講者からも「将来に希望が持てる、すばらしい講演だった」との感想を多数いただきました。
改めて、貴重な機会をいただきましたことに感謝申し上げます。」
今回の講演をきっかけに、ものづくりをはじめとする多様な産業分野との連携をさらに強化し、社会全体で子どもたちの学びを支える仕組みづくりを進めていきます。
SPOT TEACHERでは、地域の学校と企業をつなぎ、子どもたちが社会や仕事のリアルにふれる機会を広げていくとともに、教育現場の課題解決と産業の持続的発展を両立させる“共育のプラットフォーム”として、自治体・企業・学校の協働を各地へと広げていきます。
 目標4:質の高い教育をみんなに
目標4:質の高い教育をみんなに
SPOT TEACHERは、先生の負担を減らしながら、社会と学校をつなぎ、子どもたちに多様な学びを届ける仕組みを提供しています。公教育の中に“リアルな社会の学び”を取り入れることで、教育の質と公平性の両立を実現しています。
目標17:パートナーシップで目標を達成しよう
学校・企業・自治体・地域住民など、さまざまな立場の人々が協働して教育を支える“共育”の仕組みを構築。教育分野における官民連携モデルとして、持続可能なパートナーシップを生み出しています。
目標11:住み続けられるまちづくりを
地域の企業や職人、農業、伝統産業などを授業に取り入れ、子どもたちが自分の地域の価値を再発見できる機会を提供。教育を通じて、地域資源の継承と地域産業の活性化を支えています。
目標8:働きがいも経済成長も
企業・社会人が“教える”ことを通して社会貢献と自己成長を両立できる仕組みをつくり、
教育を新たなキャリアフィールドとして広げています。
教育×産業の新しい価値を生むことで、持続可能な経済活動にもつながっています。
イベント概要
名称:ものづくりフェア2025
会期:2025年10月15日(水)~17日(金)
会場:マリンメッセ福岡
主催:日刊工業新聞社
主催者公式サイト:
https://www.nikkanseibu-eve.com/mono/
共育パレット株式会社 代表取締役。
常勤講師を経て、派遣会社で人事・総務・営業所長を務めた後に公立教員として復職。
学校現場のブラック化に危機感を抱き、2023年に退職して出前授業支援サービス「SPOT TEACHER」を立ち上げる。現在は九電グループと協働し、中学生向けのエネルギー・キャリア教育プログラムをアップデート中。
また、西日本新聞で教育コラムを執筆し、KBC九州朝日放送「ぎゅっと」ではコメンテーターとして教育や学校現場に関する話題を発信。
教育と産業をつなぎ、新しい学びの共創に取り組んでいる。
SPOT TEACHERは、共育パレット株式会社が運営する学校と企業をつなぐマッチングプラットフォームです。企業や団体の専門家が学校のニーズに応じて出前授業を提供する仕組みで、元教員がコーディネーターとなり、授業設計や調整をサポートしています。これにより教員の負担軽減と多様な学びの提供を実現しています。
企業にとっては社会貢献・社員教育・次世代育成の機会となり、教育現場にとっても安心して外部連携を実現できる基盤として注目されています。
会社名:共育パレット株式会社
代表者:代表取締役 松下ゆか理
本社:福岡県福岡市中央区大名1丁目3-41
設立:2024年4月1日
HP:
https://spot-teacher.jp/
事業内容:教育関連事業/学校と企業・団体との連携を通じたプログラムの提供/教育コンテンツの製作及び販売業務
SPOT TEACHER授業レポート:
https://note.com/yukari_neko2/m/m475fb32d5505
問い合わせ:info@spot-teacher.jp