
酒造りを起点に、世界の食文化を拡げることを目指す株式会社Linne(リンネ)【本社:京都府京都市、代表取締役:今井翔也、以下「LINNE」】は、福岡県の本格焼酎蔵・株式会社天盃(てんぱい)【本社:福岡県朝倉郡筑前町、代表取締役:多田格、以下「天盃」】とともに、麹の伝統技術を用いて醸した大麦100%の醸造酒《800 大麦〈天盃〉(ヤオ オオムギ テンパイ)》を発売いたします。
LINNEの米以外の原料を用いた麹の発酵技術と、天盃が長年培ってきたローカル素材《大麦》を麹にする技術をかけ合わせたことで、これまでにない醸造酒が誕生しました。
ビールやウイスキーなどを通じ、世界中で親しまれている大麦は、いわば「世界のスタンダード素材」です。私たちは、大麦が麹の技術を世界へ広めるための「媒介」として非常に高いポテンシャルを秘めていることに着目し、今回の主原料として採用しました。その先に、“世界中の土地の素材を、麹により魅力的なSAKEへと昇華させる未来”を創造します。
本日2025年12月11日(木)より、全国のお客様、および酒販店・飲食店に向けて一般販売を開始します。すでに海外2カ国への輸出が確定しており、世界への展開も進行しています。
▼ 一般のお客さまのご購入はこちら(24本限定・生酒)
天盃オンラインショップ
▼ 酒販店・飲食店・輸出事業者さまのご購入はこちら
購入希望フォーム
※どちらも12月18日(木)~順次発送開始
※LINNE、および天盃との既存取引があるお取引先さまは、蔵元に直接の問合せをお願いします。

*「長龍酒造 八尾蔵」の設備を借りて製造
●味わい

スミレやラズベリーを思わせる、エレガントで透明感のある甘さと清涼感をもつほのかな上立ち香があります。口に含むと、白麹がもたらすクリアな酸味と、それを下支えする繊細な甘みが美しく調和し、バランスの取れた味わいを構築します。中盤からは大麦の芳醇なうまみと穀物感が徐々に混ざり合い、テクスチャーに奥行きと複雑味を与えます。最後に長く続く余韻が深い満足感を演出します。
軽快なトップノートと重厚感のあるボトムノート。二つの異なる表情をあわせもつ、唯一無二の多層的な味わいは、国内外の先進的なレストランに新たなペアリングの構造をもたらします。
●原料大麦「はるか二条」

「はるか二条」は、九州の風土に根ざした優良二条大麦品種で、
大麦本来のふくよかな風味を最大限に引き出す特性を備えています。
原料産地は、福岡県から佐賀県南部にかけた
豊かな穀倉地・筑紫平野。良質な麦の大生産地で焼酎に適した二条大麦が育てられています。今回は、天盃が長年信頼をおく精麦工場に、地元大麦品種である「はるか二条」の高精麦を特別注文しました。
●製法
長年大麦を扱ってきた天盃の知見を全面的に取り入れながら、軽やかな酸が出る大麦白麹で醸造。さらに、日本酒の「吟醸造り」で用いられる発酵方法を取り入れ、クリアな香りと味わいを実現。
天盃の焼酎造りの方針を尊重し、添加物や薬品などを一切用いずに醸造した“純麦酒”となります。
現代日本酒技術をベースにした国産大麦100%の醸造酒は、世界で初めての取り組みです。(2025年12月時点、当社調べ)
2024年12月に「麹を用いた日本の伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録されてから、ちょうど一年。日本の麹が育んできた発酵文化はいま、世界からかつてない注目を集めています。 この機運を受け、私たちは“麹文化の未来を形作るSAKE”を目指し、《800 大麦〈天盃〉》の開発に着手しました。
本プロジェクトは、日本酒の醸造技術を基盤に多素材麹へ挑戦してきた「LINNE」と、1976年に世界初の大麦100%本格焼酎を生み出した大麦麹のパイオニア「天盃」、異なるフィールドで独自の進化を遂げてきた両者の技術力を結集して生まれたものです。
現在、日本酒業界は原料米価格の高騰や収量不足により、多くの蔵が原料調達の困難に直面しています。私たちは、こうした状況を単なる危機ではなく、
原料多様化で米不足に備える技術基盤と、酒造りの柔軟な持続可能性を再構築する契機として捉えました。
発酵技術やローカル素材の価値を軸に、国や文化を越えて食の未来を切り拓く動きは、世界中で加速しています。とりわけ、
最前線でローカル文化を再構築するレストランにとって、「発酵×素材」の革新は不可欠なテーマのひとつです。《800 大麦〈天盃〉》は、そうした食の対話に加わり、また国内外での酒造りに新たな“未来の型”を提案する一本となることを願っています。今後も、大麦の持つ無限の可能性を追求し、このプロジェクトを継続的に発展させていきます。

右:四代目蔵元・杜氏 多田格、左:五代目・専務取締役 多田匠
■ 天盃 四代目蔵元・杜氏 多田格、五代目・専務取締役 多田匠●
四代目蔵元・杜氏 多田格
本格むぎ焼酎の蔵として、大麦という素材に70年以上向き合ってきました。その知見をひらき、未来の酒造りに活かすことができるのは、蔵元として本望です。
伝統を守るだけでなく、素材の可能性をさらに広げる。この酒が、その新しい一歩になればと願っています。
●
五代目・専務取締役 多田匠
代々多田家で培ってきた大麦の可能性を、醸造家である今井さんとともに、深堀りしていけたこと。そして、今回の世界初の純麦酒のお披露目をできることが、心より嬉しいです。
これからも、本格焼酎を軸としながらも、新たな可能性を追求してまいります。

■ LINNE代表 今井翔也世界最先端の多素材麹技術をもつ焼酎界は、ユネスコ無形文化遺産に一緒に登録された仲間であり、麹の可能性に挑戦するLINNEにとって尊敬すべき先達です。
「大麦麹」への先見の明と深い情熱で時代を切り拓く天盃さんとの共創で、醸造と蒸溜の未来を紡ぎ、日本発の酒造文化全体に貢献してまいります。大麦のある原風景も、日本や世界の大事な景色です。食卓の新しい感動に柔らかく結ばれていくことを願っています。
1898年創業。
「世界に誇れる本格むぎ焼酎づくり」を掲げ、福岡・佐賀県産二条大麦のみを使用し、独自の製法で焼酎づくりを続けています。1976年に世界で初めて大麦100%の本格焼酎を実現したパイオニア。焼酎に親しみのない人にも楽しんでもらえるよう、食事とのペアリングを徹底的に追求した食中酒「クラフトマン多田」や、中南米ホンジュラスの最高品質のコーヒー豆を使用した「コーヒースペシャリテ」などを展開。地元の文化を受け継ぎながら、前例のない挑戦を重ねている蔵元です。
▼「天盃」ウェブサイト
https://www.tenpai.co.jp/

2024年創業。
酒造りを起点に世界の食文化を醸すファーメンテーション・コレクティブ(発酵集団)。
現在は自社設備を持たないファントムブリュワリーとして、全国の酒蔵のタンク・設備を借りて酒造りを行っています。2026年秋、京都市・五条坂にシェア型自社醸造所を創立予定。
●コンセプト
「異を醸す酒」をコンセプトに掲げ、
複数の植物由来原料を取り入れた「クロスボタニカル」を醸造の軸とし、SAKEの定義を拡張します。
●由来
《800(ヤオ)》の名称は、
八百万(やおよろず)の神などの八百(=物事の数の多いこと)に由来し、自然界のあらゆる素材を発酵させることで生まれる無限の可能性を表しています。

SAKEの定義拡張の4段階。今回、LINNE創業以来初の「フェーズ3」に挑戦しました。

LINNEが提唱する新しいSAKEの体系
*クラフトサケブリュワリー協会が定義する「クラフトサケ」とは、日本酒(清酒)の製造技術をベースとして、お米を原料としながら従来の「日本酒」では法的に採用できないプロセスを取り入れた、新しいジャンルのお酒です。
▼
一般のお客さまはこちら(24本限定・生酒)
天盃オンラインショップ
▼
酒販店・飲食店・輸出事業者さまはこちら
購入希望フォーム
※どちらも12月18日(木)~順次発送開始
※LINNE、および天盃との既存取引があるお取引先さまは、蔵元に直接の問合せをお願いします。
- 会社名:株式会社Linne
- 代表者:代表取締役 今井翔也
- 本社所在地:京都府京都市下京区中堂寺南町134番地 ASTEM棟8階
- 設立:2024年4月
- 事業内容:酒類・醸造食品の企画、研究開発、製造、販売
- 各種リンク:
Website /
Instagram /
Podcast /
Newsletter- お問合せ先:info@linne-co.jp