福岡県立美術館(福岡市中央区天神5)で10月28日より、「福岡アートフェア・シミュレーションα~九州ネットワークの起点として~」が開催されている。
同企画は、「アートの見本市」として世界各地で開催されている「アートフェア」をイメージして企画されており、福岡を中心としたアートスペース、アートプロジェクトを紹介するもので、同館を会場に行われている「アートの現場・福岡」シリーズの21回目。「地元福岡のすぐ隣の県のアートシーンなど、身近にも関わらず知らない点も多い。同じ九州の中で、アーティスト同士の交流が深まり、横のつながりを広くして『モノ』を作りやすい環境にしていければ」(同実行委員会の宮本初音さん)との思いから企画された。
作品のテーマは特に設けていないが、福岡のほか佐賀、鹿児島、沖縄など九州の団体・グループ約50組が自由に制作した作品を「玄関」「居間」「子ども部屋」などに分け、会場全体が1つの「家」に見えるよう区分けして展示している。今までの作品を集めた、プロジェクトの歴史が見える展示方法や、福岡アジア美術館で滞在制作を行ったアーティストを紹介するコーナーなど、各団体の個性が表れた空間構成になっている。
12月1日には、同館4階視聴覚室でシンポジウム「美術館とアートの現場ネットワーク」も開催。開館時間は10時~18時(入場は17時30分まで)。入場無料。12月2日まで。月曜休館。