福岡・地元劇団「ギンギラ太陽’s」、初の1カ月ロングラン公演へ

「街は進化しているから、登場するキャラクターは増え、終わりはない」という「ギンギラ太陽’s」主宰・大塚ムネトさん

「街は進化しているから、登場するキャラクターは増え、終わりはない」という「ギンギラ太陽’s」主宰・大塚ムネトさん

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 福岡の建物や乗り物が登場する作品が特徴の地元「かぶりモノ」劇団「ギンギラ太陽’s」主宰・大塚ムネトさんが、10月2日より西鉄ホール(福岡市中央区天神2)で行う初の1カ月ロングラン公演に向けて意気込みを語った。

天神・博多オールキャストの舞台「天神開拓史2008」登場するキャラクターら

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 「演劇版・地産地消」(大塚さん)という同劇団の作品には人間は一切出てこず、登場人物はすべて「建物」や「乗り物」。役者が「かぶりモノ」を被り演じるもので、大塚さんの取材に基づいた福岡の建物や銘菓、乗り物が主役のヒューマンドラマ。地元福岡はもちろん、同劇団が「地方公演」と呼ぶ東京公演でも人気を集めている。

 今回、上演する作品「天神開拓史2008」は、明治44年10月2日の鉄道開業がきっかけとなった「渡辺通り」誕生から今の天神ができるまでを描く。脚本完成まで1年の歳月を費やしたという同作は、同劇団の「笑って泣ける物語」という今のスタイルが確立する最初のきっかけとなった作品だという。

 「当時、天神には何もなかった。そこで挑戦した人の情熱があって、今の天神ができている。そして、作家としても『笑って泣ける物語』としては僕自身初の挑戦となった原点の作品。ロングラン公演はもちろん、すべてにおいて『挑戦』となる作品」(大塚さん)と話す。

 「(同作は)天神ができるまでを描くが、開拓史は続いている。バスや電車、建物など、日常に皆が何気なく使っているものは、決して最初から何気なく存在していたものではなく、すべてに生まれてきた意味がある。支えてきた人たちの苦労があり、今支えている人たちの情熱がある。大勢の人たちの思いが結集しているおかげで、今、便利に暮らせている」とも。

 「天神・博多オールキャストの舞台。ギンギラの醍醐味は観劇後、会場の外に出た後。さっきまで、劇場で感情移入していたキャラクターたちが目の前に建っているし、走っている。見終わっても、ずっと続いていく作品では」(大塚さん)と話している。

 11月3日まで全34ステージの公演を行う。料金は全席指定4,000円。チケットはピクニック(TEL 092-715-0374)などで販売中。

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