年々過熱する百貨店のバレンタイン商戦、近年は男性への贈り物のほか、自分用や友達用などが定着感をみせ「チョコレート」への要求が高まっている。天神の主要百貨店は今年も、海外の有名ブランドや東京などで人気の高い個人店の商品、地元の老舗洋菓子店とのコラボレーション商品など、各店とも約70～100ブランドを揃えた。

　岩田屋は「海外ショコラ」を強く打ち出し、期間内を3期に分けて最後の一週間に全ブランドが揃うように仕掛ける。ラインアップは全国的な知名度も高い「ピエール・マルコリーニ」や、1976年創業でベルギー王室御用達職人の「ジャン・ガレー」、デンマーク王室シェフ「モーテン・ヘイバーク」など海外30ブランドを含む、同店では過去最大の76ブランドを展開。

　大丸・福岡天神店は、嗜好の広がりを受けて「塩」を使った同店オリジナル企画の「ソルトチョコレート」を限定販売。チョコレートショップの「博多山笠の塩」を使ったチョコレートや、モンロワールの「ピンクの岩塩」で飾った塩トリュフ、アナベルの「濃厚な」キャラメルと死海の塩を使用した「クリスタル・キャラメル」など。また大丸グループが創業290年を迎えたことを記念したオリジナル商品、グリオティーンの「GR DAIMARU オリジナル」など「歴史と伝統」を持つヨーロッパのチョコレートも販売。

　三越福岡店は100ブランドを展開。「パティスリー界のピカソ」と称されるピエール・エルメの「ピエール・エルメ・パリ」、由布院の旅館「無量塔」がプロデュースする「テオムラタ」、また1827年パリ創業の「ボワシエ」では「恋が叶う」と言われているハーブの一種「くまつづら」を使用した商品も販売する。

　期間は、岩田屋は1月24日～2月14日、大丸・博多天神は1月10日～2月14日、三越福岡店は1月30日～2月14日で、商戦のピークは2月7日から2月14日までの間とみられる。