■2008（平成20）年

～九州プロレス誕生、福岡に初の猫カフェ、交通系ICカード導入～

2月、福岡県糟屋郡出身のプロレスラー・筑前りょう太さんが博多を拠点とした「まちおこしプロレス団体『NPO法人九州プロレス』」を設立した。筑前さんのほか、熊本県出身の阿蘇山さん、福岡市出身のめんたい☆キッドさんら九州出身のメンバーで構成し、「九州を元気に」を合言葉に、イベントのほか、老人ホームなどの施設へ慰問活動などを展開している。

3月、首都圏で話題を集めていた猫カフェ「neko cafe keurig（キューリグ）」が大名にオープン。店内で猫との触れ合いや食事が楽しめるもので、保護された猫が来店客を迎える。開店時には行列ができる人気を集め、2009年9月には今泉に2号店が出店した。

5月、西日本鉄道が交通系ICカード「nimoca（ニモカ）」の導入を開始。電車やバスでの利用のほか、買い物でのポイント機能やクレジット機能を設けた3種のカードを発売した。2013年には、福岡市地下鉄「はやかけん」、JR九州「SUGOCA」、JR北海道「Kitaca」、JR東日本「Suica」など10種のIC乗車券の相互利用サービスも始まった。

福岡出身レスラーらが「九州プロレス」旗揚げ－まちおこしに一役

西鉄のICカード「nimoca」－5月18日から電車・バスで導入へ

大名に福岡初「猫カフェ」－保護された猫10匹が店内を走り回る

■2009（平成21）年

～ビアガーデンにも「萌え」、天神に280円ラーメン～

3月、280円ラーメンが目玉の「博多ラーメン膳」が天神ビブレ裏にオープン。「こだわり」を売りにしたラーメンの高額化が主流の中、低価格を売りにした同店が天神地区へ初進出。ビジネスマンをコアターゲットに据え、今も根強い人気を誇る。

5月、西日本新聞会館屋上にビアガーデン「天空五風 メイドin Beer TENKUU」がオープン。「メードと執事」をテーマにしたビアガーデンで、メードや執事に扮したスタッフが「おかえりなさいませ、ご主人様」と迎える。「萌えハンマー」などと名付けたカクテルなど、オリジナルメニューで話題を集めた。

8月、福岡在住の会社員の女性3人が制作した、人気ユニット「Perfume（パフューム）」のPV（プロモーションビデオ）を再現した映像がネット上で話題に。「Perfume I still love Uを本気で再現してみた。」と題した動画を8月にYouTubeにアップ。衣装、しぐさ、カメラワークなど細部まで再現した映像に、約2週間で200件以上のコメントが付き、8万回以上の再生回数を記録。天神経済新聞が3人を取材した記事がヤフーのトップニュースに取り上げられるなど、反響を集めた。

280円ラーメン「博多ラーメン膳」－天神に出店、ビジネスマン狙う

「おかえりなさいませ、ご主人様」－西日本新聞会館に「メード」ビアガーデン

人気ユニット「Perfume」再現PVで話題－「Pefume（ペフューム）」が福岡に？

■2010（平成22）年

～福岡パルコ開業、岩田屋と三越が経営統合へ～

3月、「福岡パルコ」が開業。天神地区の14商業施設が「祝 パルコオープン」「おかげさまで天神が、いっそう元気になりました」などと書いた懸垂幕を壁面に掲げ、パルコの出店を歓迎する動きも話題に。

雑貨や化粧品を中心に構成し、他施設との差別化を図った店舗構成で、出店総数154店舗のうち104店舗は福岡市内初の業態を導入。オープニングセレモニーのテープカットには、IKKOさんやモデルの押切もえさんらが参加し、注目を集めた。開業から、5月5日までの入館者数は累計で250万人に上り、年間目標1,000万人の約4分の1を達成。連休中の博多どんたく初日の5月3日は、開店以来最高の9万人が来店した。

10月、岩田屋本店と福岡三越が経営統合。各種ポイントカードの相互利用を開始したほか、両店でのイベントなどを展開するように。今年8月末からは、2館運営の強みを生かそうと、買い物に同行して両店の商品を合わせて提案するアテンドサービスも導入する。

天神が「福岡パルコ」歓迎ムード一色に－14施設で歓迎の懸垂幕

「福岡パルコ」オープン－テープカットにIKKOさん、押切もえさんら

岩田屋、福岡三越が経営統合へ－統合記念で福袋や共同企画商品も

（「天神の10年 VOL.3」は2015年9月末に掲載予定）