天神で花プラスアルファの生け花展-ファスナー使った作品も

「ニューサイラン」の葉にカラフルなファスナーを貼り付けた副家元・晃毅さんの作品

「ニューサイラン」の葉にカラフルなファスナーを貼り付けた副家元・晃毅さんの作品

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 商業施設「VIORO」(福岡市中央区天神2)地下2階入口前の「VIOROストリートミュージアム」で10月18日より、草真(そうしん)流いけばな展「後藤覚徹(かくてつ)×晃毅(こうき)展」が開催されている。

葉の真ん中にカラフルなファスナー

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 「草真流」は、昭和29年に家元・後藤覚徹さんによって創流。同展は、福岡を拠点に活動している二代家元の後藤覚徹さんと副家元の晃毅さんの「親子展」として、昨年より「生け花を堅く考えるのではなく身近に感じてほしい」(草真流家元の後藤覚徹さん)と開催しているもので、今回で4回目。花プラスアルファの素材を使った独創的な作品が来館者の注目を集め、開催ごとにファンを増やしている。

 今回のテーマは「収穫」。ハロウィーンに合わせてカボチャ、枝が付いたバナナ、ナス、リンゴなど、花と野菜や果物を組み合わせた作品や、ススキ、トリカブトなどの珍しいものから、同店のチラシや紙袋など約100種類の素材を使った作品約30点を展示している。

 中でも来場者の関心を集めていたのが、細くとがった葉が特徴の「ニューサイラン」の葉の真ん中に、赤や青のカラフルなファスナーを貼り付けた副家元・晃毅さんの作品。「ファッションビルということで、ファッションに使われる素材を取り入れた」と晃毅さん。その斬新な発想に作品に来場者は驚きの様子で、目を凝らす姿が多く見られた。

 「野菜と認識するのではなく、花と同様で植物ととらえている。キッチンの回りには、毎日扱っている野菜を飾ってもいいのでは」(後藤さん)と野菜を生ける発想が生まれたという。「変わった形をした野菜など、歩きながら素材を探している」(同)とも。

 期間中、新たな素材を使った作品など不定期にさまざまな作品が並ぶ。後藤さんは「剣山代わりにキャベツを使った作品も考案中。剣山など、材料がないからといって生け花ができないと思うのではなく、何でも材料になる。こうして生け花を身近に感じてもらえれば」と話している。

 開催時間は11時~21時。入場無料。11月16日まで。

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