美術家・牛嶋均さんの個展が現在、ギャラリー「EUREKA(エウレカ)」(福岡市中央区大手門2)で開催されている。
牛嶋均さんの個展「When it is happen, It is happen [part.1] buoyancy and survey」
牛嶋さんは1963(昭和38)年、福岡県生まれ。九州造形短期大学グラフィックデザイン科卒業後、身体パフォーマーとしてヨーロッパやアメリカなどで活動。帰国後は、久留米市にある家業の遊具製作所「プレイグランド プロジェクト」で働きながら、遊具を素材にした作品の制作を始めた。現在は同社代表を務め、美術家として海外・国内問わず多くのグループ展や芸術プロジェクトに参加する。
牛嶋さんは「今まで美術館などの大きな会場や屋外での展示がほとんどで、小規模ギャラリーでの個展は約20年ぶり。この機会にアーティストとしての原点に戻ってみるのもいいのではと思い同展を開催した」と話す。
牛嶋さんの作品は、大型の立体作品が多く、実際に触って遊ぶこともできる。「私の作品は、ただ見るだけでなく、人が触れて完成する」と言う牛嶋さん。2013(平成25)年頃から老朽化などで撤去してきた自社の遊具を何かに使えないかと考え、地震や戦争で公園や学校の遊具が一瞬にしてつぶされる映像を見て、廃棄された遊具を作品に取り入れるようになったという。
個展では、立体作品「廃棄された遊具」、3Dモデル作品「Tank/cart.2022」、「顔」をモチーフにしたドローイング作品、参加プロジェクトを記録した映像作品などを展示する。会場の中央に設置した「廃棄された遊具」とモーターを組み合わせた作品「buoyant slide/浮力発生装置」は、モーターの振動が室内に響き、作品に触れると音が変化する。ドローイング作品やオリジナルTシャツの販売も行う。
開催時間は12時~19時。月曜・火曜休館。入場無料。7月16日まで。