食べる

宮崎・都城市と博多大丸が「都城メンチ」プロジェクト始動へ

(左から)都城市の池田宜永市長、博多大丸の小宅祥広社長

(左から)都城市の池田宜永市長、博多大丸の小宅祥広社長

  • 25

  •  

 宮崎県都城市と博多大丸(福岡市中央区天神1)が12月14日、都城市の新たな地域ブランド「都城メンチ」の創出と発信に関するプロジェクトに連携して取り組むことを発表した。

「レストラン RYU」の「シェフメンチ」

[広告]

 都城市と、九州の魅力あるヒト・モノ・コトを発信して地域活性化を目指す博多大丸の「九州探検隊」が連携し、都城市の産品の1つである「メンチカツ」を新たな地域ブランド「都城メンチ」として全国に発信していく官民連携プロジェクト。観光庁の令和4年度事業「地域独自の観光資源を活用した地域の稼げる看板商品の創出事業」を活用する。「地域探検隊」では、これまでも百貨店の通常商流の中で、地域産品のPRや販売、地域素材を生かした商品化~販売~販路拡大まで、一貫したプロジェクトなどを行う中、地域ブランドの創出事業としては今回が初めての取り組みとなる。

 都城市は畜産業が盛んな地域で、豚は市町村別の農業産出額において国内第1位の産出額を誇る(令和2年市町村別農業産出額推計より)。事業者ごとにさまざまなブランドポークを飼育・生産しており、各々特徴を生かしたメンチカツを販売している。博多大丸で都城市が催事をしていく中、どんなものが都城市にあるかを協議する中で、同市では直売所を設けてメンチカツを販売している生産者がいくつもあることや、5個や10個など複数個まとめて購入し、家庭の晩御飯にするといった素地があることなどから、今回メンチカツに着目したという。このほか、昨年10月に大丸・福岡天神店で開催した催事「熱いぜ!宮崎展」で、同市のメンチカツを販売したところ反響が大きかったといい、同プロジェクトのきっかけにもなったという。

 「都城メンチ」は、調理方法の指定はしないが、同市が育てた豚や、同市の素材を使って作ることなどを条件とする。同プロジェクトには、都城市の生産者・事業者あわせて15社(16店舗)が参画し、地元の生産者や精肉店などで作られるメンチカツの販売や、レストランでは新たに開発したメンチカツメニューを提供する。

 このほか同日から、都城メンチを福岡でも提供する特別企画「出張メンチ」を期間限定で開催している。大丸・福岡天神店の「京都串揚げ喝」(東館5階)と「二代目喝」(東館地下2階)で「六白黒豚メンチカツ(通称:マダムメンチ)」を販売する(1月17日まで)。そのほか、福岡で飲食事業などを手がける「COMATSU」(薬院1)協力の下、同社の飲食6店舗で、生産者販売所「観音池ポーク」の自社ブランドポークを使った「おふくろメンチ」を提供する(終了時期未定)。

 現在、「都城メンチ」の提供は都城市の各店舗を中心とするが、今後は博多大丸グループのネットワークを生かし、オンライン販売やふるさと納税の返礼品としての提供など、販路拡大に取り組む。博多大丸は、都城市との取り組みをロールモデルとして、そのほかの地域のプロモーションや地域創出事業への取り組みにも生かしていくという。

 都城市の池田宜永市長は「都城市では当たり前にあったメンチカツに光を当ててもらい、このような形でブランド化してもらったことにあらためて感謝したい。博多大丸様とタッグを組むことで、全国に知ってもらう機会になれば」と話す。博多大丸の小宅祥広社長は「当社は九州・福岡の地で商売を続け、来年で70周年を迎える。支えてもらった九州の地もしくは人がさらに活性化し、活躍する一助になればと思う。今後この取り組みを広め、都城市だけではなく九州が全国に打って出られるようになれば」と意気込む。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース