福岡市美術館(福岡市中央区大濠公園)の企画展「夏休みこども美術館2024『道、その先には何がある?』」が現在、コレクション展示室近現代美術室Aで開催されている。
教育普及関連企画として、「子どもたちに、美術に興味を持ってもらいたい」と開催している同展。今年は「道」をテーマに、作品の展示のほか、ワークショップやギャラリーツアー、展示に関連した絵本の紹介を行う。
同館学芸員の高田瑠美さん(「高」ははしごだか)は「子どもたちの目線で楽しんでもらえるように、また展示している作品や絵本を自由に見てもらいながら子どもたちに気付きがあるようなテーマを、と考えた」と話す。
会場では、3つの章に分けて、計14点の作品を紹介する。1章「ちかくの道、とおくの道」では、平岡浩さんが西鉄平尾駅付近を描いた「平尾踏切り」などの直接的に道を描いた作品、2章「いっぽ、にほ、さんぽ 歩いてみる」では、草間彌生さんの版画「靴を履いて野にゆこう」などの靴をモチーフにした作品、3章「道、その先には何がある?」では道を象徴的に扱った作品を展示する。そのほか、会場内に「夏休みこどもとしょかん」のコーナーを設け、同展テーマに沿った絵本20冊を閲覧できるようにする。
高田さんは「子どもたち向けの展覧会なので、作品の展示の位置も低くし、作品説明も漢字には全てルビを振ったり、分かりやすい言葉を選んだりなど、小学生くらいの子どもにも伝わりやすい内容で記載している」と話す。
7月28日、8月4日には靴を作るワークショップ「未来に向って歩くなら?“わたしのくつ”をつくってみよう」(13時30分~15時30分、各日20人、申し込みは7月16日まで)、8月17日~23日はボランティアガイドと一緒に同展を鑑賞する「ギャラリーツアー for キッズ」(10時30分から、各日6人、同7月30日まで)も行う。
高田さんは「普段日常で親しんで歩いている道から、人生の歩みや過去、未来の時間の積み重ねを道に例えるなど、いろいろなことを考えてもらえるテーマ。まずは作品を見て楽しんでもらい、これから歩んでいく未来や将来について、イメージしたり考えたりするきっかけになれば」と来館を呼びかける。
開館時間は9時30分~17時30分(7月、8月の金曜・土曜は20時まで、入館は閉館の30分前まで)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。観覧料は、一般=200円、高大生=150円、中学生以下無料。9月1日まで。