展覧会「生誕100年 山下清展-百年目の大回想」が現在、福岡県立美術館(福岡市中央区天神5)3階展示室で開催されている。
山下清は1922(大正11)年生まれで、懐かしい日本の原風景や名所を貼り絵で表し、放浪の画家として知られた。その生涯は映画やテレビドラマにもなっている。1971(昭和46)年、49歳で亡くなった。同展は2022年に迎えた生誕100年を記念し、山下清の生涯を代表的な貼り絵を中心に紹介する回顧展。貼り絵のほか、子ども時代の鉛筆画や油彩、ペン画、陶磁器、遺品、資料など約200点を展示する。
会場は5つの章で構成。子ども時代に描いた鉛筆画や昆虫の絵や、貼り絵「長岡の花火」(1950年)、「桜島」(1954年)、「グラバー邸」(1956年)、「ソニコンロケット」(1959年頃)、ペン画「関門海峡」(1956年)、水彩画の「パリのエッフェル塔」(1961年)、当時の図録や本の挿絵などのほか、母に宛てたはがきや放浪中に使っていたリュックサックや浴衣などを展示する。
グッズコーナーでは、展覧会図録(2,530円)、ポスター(A4=440円、B4=660円)、ポストカード(165円)、ソニコンロケット(1,320円)、Tシャツ((3,850円)、マスキングテープ(550円)などのグッズを販売する。
同館普及課の新谷幸子さんは「山下清作品の細やかな仕事や豊かな色彩感覚を間近で見ることができる貴重な機会。作品数も多く見応えのある展覧会になっているので、この機会にお越しいただき、山下清の実像を知ってもらえれば」と話す。
開館時間は10時~18時(入館は17時30分まで)。月曜休館。入館料は、一般=1,500円、高大生=1,000円、小中生=600円。未就学児無料。12月22日まで。