大名に10月10日、世界3号店目を開業したピッツェリア「L'Antica Pizzeria da Michele Fukuoka(アンティーカ ピッツェリア ダ ミケーレ福岡)」(福岡市中央区大名1)。オープン初日には約100人の行列ができ、現在も18時以降の夜の営業時間帯は常に満席状態とにぎわいを見せている。
本店は、1870年にイタリア・ナポリに創業。145年間、5世代にわたって「マルゲリータ」「マリナーラ」の2種類のみのレシピにアレンジを加えず、提供し続けている。「行列嫌いのイタリア人が並ぶ店」と知られているほか、2010年公開のジュリア・ロバーツさん主演のアメリカ映画「食べて、祈って、恋をして」にも登場したピッツェリアだ。
ナポリ本店、2012年に開業した東京・恵比寿店に続く、世界3号店目となる福岡店。「ナポリと福岡は、街の雰囲気が似ていることから3号店目の出店が実現した」という。福岡店では、145年の歴史の中で初めて一族以外で同店の技術を伝承できるマスタークラスの資格を取得したピッツァイオーロ(ピザ職人)の疋田将也さんが一枚一枚丁寧に焼き上げる。
店舗面積は約70坪。席数は店内=50席、テラス=28席。メニューは、ナポリ直送の小麦粉、トマトソースを使った「マルゲリータ」(ドッピア2,000円、ノルマーレ1,550円)、トマトやニンニク、オレガノを使った「マリナーラ」(マキシ1,700円、ノルマーレ1,400円)のピザ2種のほか、小皿料理をそろえる。
店内ではイタリア語でオーダーを伝えるスタッフの声が飛び交う。「イタリアの雰囲気の感じながら、本場のピザを味わっていただければ」と疋田さん。
営業時間は、月曜~金曜=17時~翌1時30分、土曜=11時30分~翌1時30分、日曜・祝日=11時30分~21時30分。
今泉に2013年4月にオープンしたピッツェリア・バール「SALVATORE CUOMO&BAR(サルヴァトーレ クオモ アンド バール)天神」(今泉1)。
イタリア・ナポリ出身のサルヴァトーレ・クオモさんがプロデュースするピッツェリア。場所は、レソラサウステラス1階で店舗面積は68.9坪。席数は94席。店内には、イタリアの窯職人が手掛けたまき窯を設けている。
昼はピザやパスタなどをビュッフェスタイルで提供し、オープンした年は月に約1万2,000人が来店しにぎわいを見せた。現在は「開業年度と比べると落ち着いたが、リピーターやファンが増えた」と同店広報担当の山岡みどりさん。近年のピザブームについて「本格ピッツァを提供する店が増え、ナポリピッツァやイタリアの食文化が広まっていくのはうれしい」と話す。
同店の目玉メニューは、毎年ナポリで開かれているピッツァ世界コンペティションでのテクニカル部門で最優秀賞を受賞したピザ「DOC(ドック)」(S=2,214円、M=2,646円)。
営業時間は11時30分~23時30分(金曜・土曜・祝前日は翌2時まで)。デリバリーは11時~14時30分、17時~23時(土曜・日曜・祝日は11時~23時)。
薬院駅そばに店を構えるピッツェリア「Pizzeria Da Gaetano(ピッツェリア ダ ガエターノ)」(渡辺通2)は2011年8月にオープン。ナポリ湾のイスキア島でガエターノ・ファッツィオさんが営むピッツェリア「ピッツェリア ダ ガエターノ」に世界で唯一認められたのれん分け店だ。
店内にはナポリ修業中に買いそろえた雑貨が並び、「イタリアに来ているような雰囲気を感じていただければ」と城戸勇也店長。店舗面積は25坪。席数は、店内=28席、テラス=20席。
メニューは、イタリア産小麦を使った「マルゲリータ」(1,400円)、4種のチーズを使った「クアトロフォルマッジ」(2,200円)など日替わりを含めて約30種のピザをそろえる。オープンから4年が過ぎた今では、福津で作られたナポリ野菜を採用するなど、「よりナポリの味に近く」とこだわりを見せる。
「福岡にナポリピザの店が増えることで、現地の文化が注目され、伝わるきっかけになればうれしい」とも。
営業時間は、昼=12時~14時、夜=18時~24時。日曜・祝日定休。定休日の翌日は夜のみ営業。
――老舗の出店でますます人気を集めそうなピッツェリア。福岡に居ながらナポリの風を感じてみては?
取材・文/編集部 秋吉真由美
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