中村調理製菓専門学校(福岡市中央区平尾2)館内に授業の一環として今年6月にオープンした学生が運営するレストラン「プランタン」が人気を集めている。
同店を運営するのは調理師科2年の学生。キッチン、ホールすべて学生が行う。営業は、基本火曜・木曜・金曜で月10日程度。ランチ営業のみで月替わりの西洋料理、日本料理、中華料理の1,500円コース(要予約)と900円のランチメニューを提供する。
以前は客も学生が演じ、料理を提供する実習を行っていたが、「緊張感がなく甘えが出る。現場の流れも分かり、即戦力が育つ」(同校の中村哲校長)と実践的な営業に踏み切った。近隣の飲食店への配慮として、価格はあえて低く設定。素材は「勉強のため」と妥協せず、厳選した素材を使う。1,500円のコースメニューは通常のレストランで2,000~2,500円で提供できる内容だという。
学生らは営業日前日の放課後から仕込みを行う。「1人欠席すると大変。体調管理に気をつけるようになった」と2年の杉本海里さん。「調理場の雰囲気や全体の流れが勉強になる」と話す。
オープンして約5カ月。「オープン当初はお客さまへの意識が足りず、サービスはぎこちなく、アンケートはクレームばかりだったが、最近はリピーターも増え、改善点を具体的に指摘していただけるようになった」と講師の鎌田裕之さん。「(学生の力は)まだまだだが、向上心を持ってやってくれているようだ」とその成果に期待を寄せる。
営業時間は11時30分~14時。