9月12日より行われている「アジアフォーカス・福岡国際映画祭2008」で、市民が選ぶ「福岡観客賞」の発表が9月17日、エルガーラホール(福岡市中央区天神1)で行われた。
同賞は、アジア映画文化の発展と、観客が直接選び、映画人の育成の役割を担うことで、市民と映画祭の関りが深まることを目的に2006年より開設された。今年で3回目。対象作品は、招待作品23作品。各作品の1回目の上映時に5段階評価の観客投票を実施し、平均点が最も高かった作品に贈られる。
今年は、パキスタン映画「神に誓って」(2007年)が受賞。監督のショエーブ・マンスールさんは、映画監督としては同作が初の作品となる。「(同作の)製作を決めたときは、周囲に危険、商業的に難しいとの理由で反対も受けた。製作中も完成できるのか、上映できるのか不安だった」と明かし、「私の作品よりはるかに良い作品がある中、福岡の方が(同作を)選んでくれたことが嬉しい」と喜びを語った。
同作品は、2001年9月11日に起きたアメリカ同時多発テロ事件以降、パキスタン人が陥った困難な状況を描いた作品。