アマゾンジャパン(東京都目黒区)が8月29日、ID決済サービス「Amazon Pay」の実店舗でのスマートフォン決済を福岡・東京から開始したことを発表した。
AmazonのID決済サービス「Amazon Pay」は2015年に日本での事業を開始。Amazon以外のECサイトでも、Amazonアカウントを使って買い物ができるサービスとして利用されている。提供開始から約3年で導入ECサイトは数千社を超えるという。これまでのオンラインからチャネルの幅を広げていくため実店舗でのスマートフォン決済を、同日より福岡市と東京都から開始した。
「Amazon Pay」を使って実店舗でスマホ決済するには、「Amazon ショッピングアプリ」をダウンロードし、アプリに表示されるQRコードを、店頭の対応端末で読み込む。現在、対応端末は「NIPPON PAY」の完全子会社「NIPPON Tablet」(東京都品川区)が提供するタブレット。利用できる店舗は「九州の旬 博多廊」(中央区大名1)など飲食店や美容室、衣料品店といった数十店舗から開始し、今後拡大していく予定という。
同日福岡で発表を行った、同社Amazon Pay事業本部本部長の井野川拓也さんは「Amazonアカウントで買い物いただける商品やサービスの品ぞろえが拡大し、お客さまの利便性が向上すると考えている」と述べる。福岡からの開始を選んだのは「福岡市がこういった取り組みに積極的。Amazon Payのオンラインを使っている企業も多い」と話す。
サービス提供開始にあたり協業した「NIPPON PAY」の高木純社長は「(福岡を選んだのは)福岡市のキャッシュレス実証実験に参加している。また外国人観光客が訪れる街で、われわれのタブレットに載っている他のサービスとも相性が良い」と話す。今後のタブレット設置店舗数については「2018年第4四半期までに約5万7000を目標に推進している」と述べる。