NPO法人「はるよし」(福岡市中央区春吉2)が日本酒「晴好 HARUYOSHI」vol.0を現在、数量限定で販売している。
「はるよし」は、福岡・春吉を拠点にまちづくりを行う団体で、2003(平成15)年から活動している「晴好実行委員会」が、昨年4月にNPO法人化したもの。毎年5月に開催している祭り「晴好夜市」や、春と秋の年2回開催している「晴酒はしご」など春吉エリアの飲食店や蔵元とコラボしたイベントを展開してきた。
NPO法人化したこともあり、何か新しいプロジェクトを立ち上げたいということから、「はるよしオリジナルの酒を造ろう」と企画。理事の吉野友紀さんは、約15年前に同団体で「晴好の風」という酒造りのプロジェクトに携わったこともあり、企画を提案した。「その時に造った日本酒がすごくおいしくて、記憶に残っていた」と吉野さんは話す。福岡の酒蔵を広めたいという思いと共に活動を開始した。
日本酒の試作品を作るために今回協力したのは、糸島の米農家・濱地一好さんと、うきは市の酒蔵「いそのさわ」。「はるよし」のメンバーを中心に、昨年6月に糸島の田園で田植えを行い、10月に稲刈り。日本酒の味やデザインなどについて話し合いを重ね、醸造までこぎ着け、今年3月1日に「晴好 HARUYOSHI」vol.0の発売に至った。容量は720ミリリットル、価格は2,200円。販売場所は酒店「友添本店」(春吉2)、ネットショップでも販売する。数量限定で無くなり次第終了。
「はるよし」では、今年もオリジナルの酒造りプロジェクトをスタートすることが決定しており、「晴好 HARUYOSHI」vol.1を作るため、今月末には酒米の田植えを行う予定。現状を鑑みて、運営メンバーのみで行うが、フェイスブックではプロジェクト情報や活動の様子などを発信していくという。
吉野さんは「今回販売しているのはプレ版なので本数も少ないが、買ってくださった人からは喜んでもらえている」と話し、「新型コロナウイルスの影響で、今年の日本酒プロジェクトの本格始動も危ぶまれたが、酒蔵や米農家とも相談し、『こんな時だからこそみんなでいいものを作ろう!』と動き出した。酒造りを通して福岡の酒蔵を広めていきたい。そして、春吉の良さをもっと伝えていきたい」と話す。