回顧展「杉浦非水 時代をひらくデザイン」が4月15日から、福岡県立美術館(福岡市中央区天神5)3階展示室で開催される。
《新宿三越落成 十月十日開店》昭和5 年(1930)愛媛県美術館蔵
同美術館によると、杉浦非水(1876年~1965年)は愛媛県松山市生まれ、日本のモダンデザインの先駆者として知られる。東京美術学校で日本画を学んだ後、図案家として活動。1908(明治41)年に東京の三越呉服店(後の三越百貨店)で図案部初代主任を勤め、退社するまで27年間にわたり同店のポスターやPR誌の表紙などを手がけてきた。三越以外でも幅広い分野のポスター、雑誌の表紙、本の装幀(そうてい)など手がける。
同展の開催は九州初。島根、東京、三重で開催してきた。会場では、「三越呉服店 春の新柄陳列会」や「新宿三越落成 十月十日開店」など代表作のポスターや図案、本の装幀をはじめ、スケッチや写真、収集品などの関連資料を展示するほか、交友のあった岡田三郎助や藤田嗣治ら同時代の作家の作品を加えた約300点を一堂に展示する。
開催時間は10時~18時(入場は17時30分まで)。月曜休館(5月2日は開館)。観覧料は、一般=1,300円、高大生=900円、小中生=600円。6月12日まで。