大村ファッションデザイン専門学校(福岡市中央区黒門4)は7月25日、アクロス福岡(中央区天神1)で、天神エリアの「買い物行動動線調査」など天神マーケットを研究する同校の学生計21人が手がけたプロジェクト「天神白書」の公開プレゼンテーションを行った。今年で4回目。
今年の1月から7月までの半年にかけて、天神エリアを歩く10代~60代の来街者やショップ販売員に向けてアンケートを行ない、過去最大2,500以上の有効回答数を基に、「買い物行動動線調査から見た天神エリアの中心軸」「販売員解体新書」「学生が採点するファッションスタイル別SHOP通信簿」の3つのテーマで分析した。
今年の買い物行動動線は「大名地区→ソラリアプラザ→天神コア」とその逆という結果が出た。そのほか、経由ポイントで昨年4位だった今泉が今年は2位にランキング。また、同アンケートでは県外からの来街者が昨年に比べ減少しており、「天神の魅力がなくなってきているのでは」との考察も。
2005年は大名、2006年は「バナナ・リパブリック福岡」(中央区天神2)の前という「天神の中心軸」は、今年は前年比より、東南東に50メートル移動し、今泉から岩田屋方面、警固公園へ向かう通り道となっている「警固神社」(中央区天神2)と発表。中心軸が移動した要因として、現在のカフェブームに乗った「今泉=カフェ」といったイメージがもたらす集客率アップの相乗効果や、「ipod」人気、「むっちゃん万十」や「西通りプリン」などに比例した人の流れ、100円パーキングが多く、駐車しやすい同所の特徴などを挙げた。この結果を踏まえ、「TSUTAYA」のオープンやカフェ人気の加速などを考慮し、来年の中心軸は「アップルストア福岡天神」(中央区天神2)と予想した。
そのほか、福岡の販売員の特徴や消費者が求めるニーズなどを発表した。同校の吉原一雄学校長は「一番、消費者に近い立場の学生が、企業にどのくらい役に立つデータが作成できるか、を念頭に実施してきた。協力企業の生の声も聞けて学生も勉強になったはず」と話す。