福岡市民会館（福岡市中央区天神5）で8月26日、九州出身の役者も多数出演する「2万人の鼓動TOURSミュージカル『赤毛のアン』」福岡公演が行われた。主催はエステー（東京都新宿区）。

熱演する島谷ひとみさん

　同社は1998年、柏原芳恵さんが主役を務めた作品「トラップ一家物語」よりオリジナルミュージカルを主催。今年で11年目を迎える。過去には「アルプスの少女ハイジ」や「トム･ソーヤの冒険」などを上演した。各地で出演者オーディションを行う「市民参加型」であることと、客席を巻き込む演出で人気を集めている。

　今年の作品「赤毛のアン」は、今年で6年目の上演。過去に華原朋美さん、山川恵里佳さんらが演じたアン役は、昨年に引き続き、歌手の島谷ひとみさんが務める。島谷さんは「昨年より、出演者の結束力も高まり、本当の家族になってきたように感じる」と話す。

　福岡公演には、見事オーディションに合格した9～18歳の九州出身の12人も出演した。今回、初めて受けたオーディションで合格、初の舞台出演となった福岡市出身の静岡世那さん（10歳）は「プロの俳優さんと同じステージに立てるのがうれしい。将来は、かわいくて踊れる役者になりたい」と目を輝かせる。公演前、島谷さんは「今回は人生初のステージになる子も多いが、全員が今日でプロになる。しっかり練習してきた。自信をもって。失敗しても回りの皆が助けるから」と後輩に熱いエールを贈る場面も。

　「キャスト、スタッフ、観客ら総勢2万人すべてがミュージカルを作り上げる一員」とうたう同ミュージカル。観客もキャストと一緒に体を動かす場面も盛り込んだ客席参加型の演出で、会場は大盛況のうちに幕を閉じた。