団塊世代は健康、グルメ、旅行に関心-ぐらんざ総研

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博多商人塾生会(博多区)は2月22日、福岡商工会議所(博多駅前2)で「2007年問題」へのマーケティング戦略をテーマにしたセミナーを開講した。セミナーは、シニアマーケティング研究所「ぐらんざ総研」が、団塊世代と呼ばれる現在の57~59歳が退職し始める「2007年」に焦点を当てて調査した結果をもとに、団塊世代の現状と「シニア顧客を捉える」ための戦略をテーマに、商業関係者向けに開講したもの。当日は、フリーペーパー「ぐらんざ」編集長・福嶋さんや、シニアマーケティング研究所「ぐらんざ総研」の山下さんが講師を務めた。福嶋さんは、「今から10年後の社会で、高齢者が来てくれない街は客の1/4を捨てることになる」と冒頭で話し、事例として阿蘇ファームランドの取り組みについて語った。阿蘇ファームランドは「可愛い」イメージの内装で、一見「若い女性や若いファミリー向け施設」だが、自然思考で「安心できる食材」を提供するほか、温泉運営を通じて、平日は多くのシニア層を獲得しているという。山下さんは「団塊世代で多い職業は飲食やサービス業だが、ターゲットには公務員や金融業などの退職金が多い職業も視野に入れたほうが良い」とも加えた。同研究所の調べによると、団塊世代で興味があることの1位は健康で、グルメ、国内旅行がこれに続く。男女別に見ると、女性は1位=ファッション、2位=ガーデニング、3位=肌の美容などを含める医療で、男性は、1位=スポーツ、2位=田舎暮らし、3位=インターネットになっている。このほか、買い物の消費行動の調査では、団塊世代が好きな百貨店について説明があったほか、団塊世代が欲しいものについては「デジタル系と答える人が多く、中には若者の服に興味を持つ人もいる」と話した。講義の中で、団塊世代が迎える2007年について「一人気ままな時間が増え、生まれて初めて個の時間が得られるが、一方で一人の時間は寂しくて怖いため、コミュニケーションは大切であると考えている」と話し、商業関係者に対して、団塊世代に対する偏見を無くし「実は、アクティブで金持ちで向上心が高く、こだわりを持っている部分を見つめることが大切」とアドバイスした。

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