福岡市動物園で開園から走る豆汽車、60年の歴史に幕

福岡市動物園の豆汽車「ポッポ号」、60年の歴史に幕

福岡市動物園の豆汽車「ポッポ号」、60年の歴史に幕

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 福岡市動物園(福岡市中央区南公園)の豆汽車「ポッポ号」が5月31日、60年の歴史に幕を閉じた。

3代目の「ポッポ号」

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 初代の「ぞうさん列車」、2代目「新幹線ひかり」とリニューアルを繰り返し、3代目となるポッポ号。開園から年間20万人、計1200万人を乗せたが再整備工事に伴い、いったん運行を停止する。

 最終日となったこの日、乗り場には開園から乗車を待つ列は途切れない人気で、子どもたちをはじめ、幼少時に乗った記憶を懐かしむ大人たちでにぎわいを見せた。

 運行停止を聞き付けて2歳の子どもと乗りに来たという福岡市城南区の女性は、「寂しい。主人も小さいころに乗っている写真があり、この子も写真を残してあげようと思った」という。

 ラストランが近づくにつれ、発車の合図を知らせる係員の声にも力が入り、徐々に乗り場には豆汽車の最後を見届けようと飼育員らも続々と集まってくる。列が途切れず閉園時間の17時を過ぎてラストランが出発。来園客も大勢集まり、拍手と紙吹雪でポッポ号の最後に華を添えた。

 飼育員として開園から45年勤めた井口誠さんは運行停止について「時代の流れで仕方がないのかな。豆汽車に乗ったことを、大人になって思い出してくれれば」と話した。

 改装後の移設や乗り物の新たな設置は未定。

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