JTB九州と韓国最大手の旅行会社ハナツアーは4月10日、九州－韓国における相互交流の促進を目的とした業務提携の正式発表を行なった。

　業務提携に至った経緯として、ビジット・ジャパン・キャンペーンの拡大により増加した2005年の訪日外客数約740万人のうち、韓国から約200万人が日本を訪れているという。今後もノービザ措置や円安ウォン高の影響で韓国人訪日客の増加が期待されているが、韓国からの個人旅行については、九州の観光地間を結ぶ交通アクセスの問題、繁忙期の宿泊予約の問題などがあるという。また、韓流ブームの陰りや円安の影響で2004年をピークに韓国へ訪問する日本人観光客も減少しており、需要拡大のため両社が協力して商品開発に取り組むことになった。

　第1弾として、JTBが毎日運行している九州内の観光地間を結ぶ「JTBライナー」を利用した、2人以上で催行できる韓国からの個人旅行対応商品を発売する。商品内容は、別府、日田、湯布院、阿蘇、雲仙、長崎、ハウステンボスなどを巡る2泊、3泊、4泊の3コース。価格は約100万～130万ウォン（12万～16万円）。

　「JTBライナー」車内でのトラブル、問い合わせに対応できるよう専用コールセンターを開設し、無料でいつでも利用できるほか、福岡空港国際線ターミナルには、到着後のトラブル対応、両替、レンタル携帯電話、JTBライナー乗車場などの案内専用デスク「ハナツアーウェルカムデスク」を設ける。

　JTB九州の水嶋修三社長は「宿泊は各地区の高級ホテルを用意する予定。低価格の商品も発売することは出来るが、付加価値を付け、質を大事にしていきたい」と話している。

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